ダ・ヴィンチ・コード(下)【あらすじネタバレ感想】聖杯の真相が明らかに!

あらすじ

ティービング邸で暗号解読の末、彼らが辿り着いたのは、ダ・ヴィンチが英知の限りを尽くしてメッセージを描き込んだ〈最後の晩餐〉だった。そしてついに、幾世紀も絵の中に秘され続けてきた驚愕の事実が、全貌を現した! 祖父の秘密とその真実をようやく理解したソフィーは、二人と共に、最後の鍵を解くため、イギリスへ飛ぶ――。キリスト教の根幹を揺るがし、ヨーロッパの歴史を塗り替えた世紀の大問題作!

(KADOKAWAより)

感想・レビュー

いよいよ最終巻になります。

まず読み終えた読後感としては、なるほど、そういう感じで終わるのか。宗教と人というのは、一体何なんだろうなぁ、と考えさせられました。

さて前回、私は「鍵はシラス、オプス・デイの司教アリンガローサたちにあるかもしれません」みたいな言葉を残して終わったのですが、別にそうでもなく、笑)終盤に色々とひっくり返してくるミステリ展開にめくる頁が止まりませんでした。

少し物語をまとめていきます。

ロバート・ラングドンとソフィー・ヌヴー、リー・ティービングたち一行は、いよいよ聖杯は目前、その前にジャック・ソニエールの残した詩という暗号を解き明かす。

ということで動いていたのですが、まさかのリーの執事、レミーが裏切り者で、主を裏切る展開に。

もう先に書きますが、このリーの裏切りには、実は全部リーが仕掛けたシナリオで、ラングドンとソフィーを裏切る『真犯人』という展開にまで発展します。

もう一つの視点である〈オプス・デイ〉のシラスとアリンガローサ司教たち。こちらの行動も全部結局リーに上手い事利用された上での行動だったとのちに明かされます。

となると、物語の序盤でジャック・ソニエールが死ぬところから始まりますが、全部これもリーが蜘蛛のように人を利用して糸を引いていた結果だと判明しました

まさに聖杯に取り憑かれた天才とでもいいますか、とにかくリーは頭が切れる奴でしたが、最後は自分の欲望の深さに飲み込まれてしまって逮捕、という形になります。

というのも、更にもう一つの視点である、警察側のファーシュとコレたちの動きで、色々な謎が出てきてはそれを仕掛けたリーの影を掴みはじめます。

何よりファーシュたちが、やっと冷静になってくれたというのが一番なのですが、逆に考えると彼らのお陰で構成的な面が引き締まり、疾走感溢れる逃走劇に繋がったかな、と思えました。

そしてもう一つの驚きの展開が、ジャックソニエールがソフィーに残した秘密があまりにも悲しすぎるということ。

ソフィーは幼少期に両親と弟を交通事故で亡くし、ジャックに引き取られた、という経緯がありましたが、両親が亡くなったのは本当らしいのですが、終盤に祖母と弟と再会する展開に!

実はそこにシオン修道会、イエス・キリストとマグダラのマリアが起因していた、と。

流石に目玉が飛び出そうになりましたが、笑)ここは是非とも読んで欲しいので、詳細は伏せますが、ここの展開、仕組みを作ったのは凄いなぁと何度も感心しました。

そしてラスト。ラングドンたちが待ちわびた聖杯の正体が判明します。

聖杯とは、というより、その聖杯を探求することの真の目的であり、それが歴史から葬られ、娼婦とまで汚されたマグダラのマリアという聖なる女性に心から祈りを捧げる為に旅を続けるのだ、というものだった。

なるほどなぁ、と。

イエス・キリストの血を引く子を産んだと言われているマグダラのマリア。

聖杯伝説を追い求めて、旅を続けた者は数しれず。だが聖杯という物体を見つけたものはおらず。

その真相は、テンプル騎士団が奪われないように随時聖杯の隠し場所を変えていて、神聖どころではなかったとか。

現実世界の聖杯には、万物の力はなく、それを秘匿し、神秘性を保つことによって探求させる。

だが人は見えないものに自分の理想を詰め込む生き物。

まさに聖杯とは、人々が作り出した幻想に過ぎないと。目を覚ませ。その先に聖杯が見つかると

なんとも宗教的ですが、私はこの真相がとても気に入りましたし、美しい心みたいなものを感じました。

まぁそう考える方が現実的ではありますよね。笑

そしてラングドンもその真相に辿りつき、彼は一人、とある場所にてマグダラのマリアの声を聴いたが気がした……と。

そのきっかけがルーヴル美術館に残る世界一の芸術品たち。ダ・ヴィンチやボッティチェルリなどなど、そこにヒントがあったと。

全てがそこから紐のように繋がっていた、まさにそれがダ・ヴィンチ・コードという意味合いでしょうか。

それともハーモニー?笑)わかりません。

まぁ何にせよ、知的心くすぐる、良質なミステリでもありました。

私の母親がカトリックなのと私自身もキリスト教の高校に通っていたので、聖書の授業やクリスマスやイースター礼拝など遠い存在ではないのですが、基本的には無宗教という典型的な日本人なのでこれを機に聖書をもう一度通読してみたくなりました。

あと他の宗教と歴史を知りたくなったので、また別の本をちょこちょこ読んでみようと思います。

本書を読んでイギリス、フランスの景観、テンプル騎士団や教会など、とても興味が唆られましたので、これを機に聖書含め知っていきたいと思います。

だいぶ長くなってしまったので、今日はこの辺で終わります。

お読み頂きまして、ありがとうございました。

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