あらすじ
悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。
廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。
時空を超えて過去から投函されたのか?
3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが……。
次第に明らかになる雑貨点の秘密と、ある児童養護施設との関係。
悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に奇蹟を起こせるのか!?
(KADOKAWAより)
感想レビュー
皆さまこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
今年も早いもので、おそらく2024年に紹介出来る最後の一冊となりそうです。
さて、今日は久しぶりに東野圭吾さん。
さらに本作はたまたま弟から借りた一冊でして、ふだん小説は中々読まない弟ですが、面白かったとのこと。
そんな私は彼に「白夜行」をプレゼントしておきました。笑
さて、そんな感じでいつもの所感から。
そんなにのめり込むこともなかったんですが、シンプルな技術というか、力量で最後まで読まされた感じですかね。
全体的に東野作品要素がありつつも、らしくない構成というかスタイルいいますか。
発行日が2012年ということもあるのか、伊坂幸太郎さんとかの小説を読んでいるような感じもしましたね。
全体的にあり得ないくらい話が繋がっていて、怖くもなりましたが、逆に東野さんがこういうタイプの作品を突き詰めると、ここまでやれるんだなぁというのも読んでいて感じました。
本作はまず連作短編のような形式をとっていて、各章の物語が間接的に繋がっていく。
更にファンタジー要素を取り入れた不思議な話といった感じです。
かつて「ナミヤ雑貨店」という場所で、店主がお悩み相談を手紙でやり取りしていて、その手紙をポストにいれると時空を超えるという。
ただ物語は、そう簡単なことではなく、窃盗犯グループが死んだ店主の代わりにたまたまやることになるというのが味噌でして。
過去と現在をこの手紙を通して行き来し、ナミヤ雑貨店と、とある【児童養護施設】を繋ぐような物語になっていました。
個人的にめっちゃくちゃ感動とかってこともなかったんですけど、中盤のビートルズの章とかは東野さんらしくてすごい楽しみながら読めたと思います。
細部の年代背景描写もさりげなく、でもしっかりしているところも流石だなぁと。
ま、たまにはこういう作品もいいかなぁという感じの作品でした。
それでは今日はここまで。
今年も色々な方がこのブログを読みにきてくださりました。
皆さまの読書愛がこのブログを育てたといっても過言ではないでしょう。笑
2024年は個人的にも世界的にも色々とありましたが、皆さんはどうでしたか。
また来年も素晴らしい本と出会えることを楽しみにしたいと思います。
それでは皆さまも良い年末年始をお過ごしください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
良いお年を〜