ナルコトラフィコ【あらすじネタバレ感想】クレイジージャーニー 丸山ゴンザレス麻薬取材の集大成

あらすじ

TBS系「クレイジージャーニー」取材の総決算。
コロンビア、ボリビア、パナマ、メキシコ、ニューヨーク、バンクーバー、そして東京。
点と点をつなげ、浮きあがる白い道。

1グラム1ドルの白い粉が、末端の日本では2万5000円超て取引されている――。
「麻薬王」の幻想。密造潜水艇。密造工場。カルテルの銃口。カーチェイス。
映像だけでは語りつくせなかった8年の記録。
この暴力システムの対価を払っているのは、「私たち」だ。

就職氷河期によって考古学者の夢を閉ざした著者は危険地帯へと向かった。死と隣り合わせの中、「悪魔の値段」の正体を炙り出すために。
「末端のジャーナリスト」が「末端価格」のからくりに挑む。

旅の始まりは、「麻薬王」という幻想を追うことだった。かつてパブロ・エスコバルが支配したコロンビア、見せしめの死体が街路樹に吊るされるメキシコ、そして密造潜水艦が潜むパナマのジャングル。決死の潜入取材を重ね、密造工場(キッチン)で防毒マスク越しに精製の現場を目撃し、カルテルの銃口とカーチェイスを潜り抜ける。
そこで浮かび上がったのは、衝撃的な事実だった。 現在の麻薬カルテルは「第三世代
」に突入している。カリスマ的な「王」はもはや存在しない。そこにあるのは、ボスが逮捕されても、誰かが殺されても、自動的に暴力と利益を再生産し続ける「システムとしての怪物」だった――。

(講談社より)

感想レビュー

私の大好きなテレビ番組「クレイジージャーニー」の顔とも言える丸山ゴンザレスの著書。

ちょうど番組で宣伝していて、その存在を知りました。

私がクレイジージャーニーとの出会ったのは、十年以上前の放送だと思うのですが、丸山ゴンザレスさんがマンホールタウンに潜入している時の回で、当時十代だった私は衝撃を受けました。

こんな面白くて怖い番組があるんだと。そこから唯一、毎週追い続けている番組です。

休止期間もあったりしましたが、復活してとても嬉しかったことを未だに覚えています。私は例の虫の回、大好きでしたよ?笑

そんな冗談は置いておき、本書を手に取ったもう一つの理由が、本書の参考文献にも掲載されています、最近読んだ小説「テスカトリポカ」の存在です。

近年の日本では主にトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)などの存在が、度々ニュースで取り上げられいますが、麻薬カルテルといった、ギャングやマフィアとも違う存在が、個人的にとても気になっていました。

クレイジージャーニーのゴンザレスさんの取材で、存在は軽く知っていましたが、彼らがなぜそこまで麻薬にこだわるのか、私はこの本を読むまで全くといっていいほど、理解出来ていなかったように思います。

本書を読んでから、改めてU-NEXTで見れるだけの麻薬回を見直しました。過去に何となく観ていた時よりも、より深く内容が理解出来るようになっていて、勉強になりました。

本書では、南米大陸の麻薬世界に焦点が当てられていて、約15年に及ぶ取材は、読み応えがありました。

コロンビアから始まった取材は、ボリビア、パナマ、そしてメキシコへ。最終的な終着点は、アメリカ。

越境する度に麻薬の価格は、異常な程に跳ね上がる。

アメリカ以外にも末端価格が高騰する国は、陸路が使えないニュージーランドやオーストラリア、そして私たちが住む日本。

麻薬といっても、マリファナ、コカイン、ヘロイン、覚醒剤、フェンタニルなど、他にも種類が多く存在し、日々新たな麻薬が生産されていく。

その背景には必ず人間がいて、南米では主にカルテルの存在が大きい。そのカルテルの歴史、国家的時代背景など、それらを踏まえて取材で明かされるリアルな現状。

その残虐で悲しい実態は、日本にいるだけでは中々知ることが出来ません。しかし、本書ではこうも書かれています。今世界で起きている麻薬事情は、必ず遅れて日本にやってくると。

カルテルのような存在が生まれるというより、覚醒剤や大麻の時のように、薬だけが蔓延していく。

実際すでにその傾向は出ているようです。

本書では、麻薬の効能よりも、なぜそのようなことになっているのか、なってしまっているのかについて強く焦点が当てられていて、暴力、貧困、臓器密売、腐敗、サプライチェーンなど、どれも勉強になりました。

それとテレビでは知ることの出来なかったゴンザレスさんの人生なども知れて、そこもクレイジージャーニーファンとしてはとても良かったです。

あとゴンザレスさんが本書で紹介していた、映画やドキュメンタリーなども幾つか観ました。Netflix「ナルコス」も個人的に前々から気になっていたので観てみようと思います。

今後のゴンザレスさんの取材、楽しみにしています。死なないように気をつけてください、本当に。

それでは今日はここまで。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

紹介した本