あらすじ
激しくて、物静かで哀しい、100パーセントの恋愛小説!
あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、あらゆる物事と自分の間にしかるべき距離を置くこと――。あたらしい僕の大学生活はこうしてはじまった。自殺した親友キズキ、その恋人の直子、同じ学部の緑。等身大の人物を登場させ、心の震えや感動、そして哀しみを淡々とせつないまでに描いた作品。
(講談社BOOK倶楽部より)
感想・レビュー
下巻も割と序盤から13歳と31歳のレズ行為から始まってどうなる事やらと思っていたのですが、面白すぎて率直に驚きました。
あらゆる音、色、匂い、言葉、季節、気候、人、生と死、性などに仕掛けや意味合いが含まれていて、未だ完全に理解が追いついていないようです。
終わってみればかなりの人が死ぬ作品でもありました。
そして何より最後の、僕は今どこにいるのだ?の解釈が皆さん色々あって、面白い。
自分も自分なりの答えを探して、また年を重ねた時に再読してみたい。
素晴らしいが正しいのか分かりませんが、凄い作品でありました。