
あらすじ
(上巻)
ハーヴァード大の図像学者ラングドンはスイスの科学研究所長から電話を受け、ある紋章についての説明を求められる。
それは16世紀に創設された科学者たちの秘密結社“イルミナティ”の伝説の紋章だった。
紋章は男の死体の胸に焼き印として押されていたのだという。
殺された男は、最近極秘のうちに反物質の大量生成に成功した科学者だった。
反物質はすでに殺人者に盗まれ、密かにヴァチカンに持ち込まれていた──。
(KADOKAWAより)
(中巻)
折しもヴァチカンは新ローマ教皇選挙会の当日。
だが、次期教皇候補四人が揃って失踪していた。そこへイルミナティを名乗る人物から電話がかかる。
かつて科学者を迫害した教会への復讐のため、教皇候補を一時間に一人ずつ殺していくというのだ。殺人はどこで行われるのか。反物質の隠し場所は。
その鍵が17世紀に書かれた詩に隠されていることに気付いたラングドンは、知力と体力を尽くして、殺人ゲームに挑むが──。
(KADOKAWAより)
(下巻)
ラングドンの懸命の努力も虚しく、教皇候補たちはイルミナティを名乗るテロリストの犠牲となりつつあった。反物質の行方も依然として不明。
さらにテロリストの魔の手は、殺害された科学者の娘ヴィットリアにまで迫ろうとしていた。
果たしてラングドンに勝機はあるのか──。
ついに明らかになるイルミナティの真の目的と、その首謀者。
宗教と科学の対立を壮大なスケールで描くタイムリミット・サスペンス、衝撃の結末!!
(KADOKAWAより)
感想レビュー
個人的にダン・ブラウン作品は「ダ・ヴィンチ・コード」以来ということでお久しぶりです。
まず本作のラングドンシリーズを順番に整理しますと
- 「天使と悪魔」
- 「ダ・ヴィンチ・コード」
- 「ロスト・シンボル」
- 「インフェルノ」
- 「オリジン」
という感じで、私は読む順番を間違えていますが、順に読まななくても本作だけとして楽しめるようにもなっていました。
ただ順番に読むと、過去回想シーンの点が繋がるので、オススメではあると思います。
さて、そんな本作を読み終えた所感としては、やっぱりこのシリーズは面白いですね。人気なのも頷けます。
特に宗教や秘密結社とか歴史に興味があったり好きな方は間違いなく楽しめると思いますし、とても勉強にもなります。
さて、本作はキリスト教の総本山でもあるバチカン市国で行われる、教皇選挙(コンクラーヴェ)を舞台に、ロバート・ラングドンが巻き込まれていく。
さらにそこから科学と秘密結社(イルミナティ)が混じりあっていき、信仰と科学について、とても考えさせられるお話にもなっていました。
派手なアクションシーンもそれなりにあり、「嘘だろ」と笑ってしまうようなダイナミックな演出もあってそれはそれで楽しめたかなと思います。
ストーリーは長いですが、色々な点が最後には線として繋がっていく展開もよくできていたのではないかなと思います。
礼拝堂や大聖堂など、本作でも色々なキリスト教関連の建築物や芸術作品が登場し、細かい歴史や解説も面白く、為になりました。
かつての聖職者だけではなく、中世前後の有名な芸術家や自然哲学者の名前などがたくさん出てきて、それが秘密結社や陰謀論など繋がっていくさまは歴史好きにはたまりませんよね。
また機会があれば続編の「ロスト・シンボル」も読んでみたいと思います。
それでは今日はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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