
あらすじ
長男の不祥事により、警察庁長官官房総務課長の座を追われ、所轄署へ左遷された竜崎伸也警視長は、着任早々、立てこもり事件に直面する。
容疑者は拳銃を所持。事態の打開策をめぐり、現場に派遣されたSITとSATが対立する。
異例ながら、彼は自ら指揮を執った。そして、この事案は解決したはずだったが――。
警視庁第二方面大森署署長・竜崎の新たな闘いが始まる。
山本周五郎賞・日本推理作家協会賞に輝く、本格警察小説。
(新潮社より)
感想レビュー
第21回(2008年)山本周五郎賞受賞作
実は自分の中で、山本周五郎賞を受賞したこの「果断ー隠蔽捜査2ー」こそが本命で、前回第一作の「隠蔽捜査」読み始めました。
前回読んでから、思っていたよりも早く続編が読めることが出来ました。無意識のうちに早く読みたかったのかもしれません。
さて、まず読了後の所感としては、やっぱり面白いです。
事件が起きて、家族のことがあってと、第一作とやっていることは同じなんですが、それでも十分に面白い。
竜崎も警察庁から、所轄の署長職へと左遷され、現場と近くなったことで、前回とは違った面白さ、ある種の警察小説のスタンダードな形になったとも言えます。
ただ竜崎の違うところは、やはりキャリアだということ。普通なら悪役側として描かれがちなこの存在が、主人公となることでこんなにも面白くなる。
前作から登場し続けている伊丹刑事部長や戸髙なども、シリーズとして頼もしい存在になっている。
今回の事件は、最終盤にひっくり返すミステリーとしての要素も強く、そこも面白かったです。
あとは、妻と子どもたちとの関係ですよね。前作で色々あってから、竜崎も家族も少しずつ変化している。
キャリアで誰もが羨む力を有しているはずなのに、コーヒーを一人で作ることも出来ない。その弱さこそが、主人公としての魅力をより一層強めているのかもしれません。
今回、竜崎と妻との会話でこの物語が終えるのですが、それがとても素晴らしい余韻を残してくれる。
前作でも書きましたが、この妻がとても良いんですよね。だから竜崎が映えるといいますか。
この隠蔽捜査シリーズの良いところは、こういった竜崎を取り巻く人間関係がとても面白いのかもしれません。
当初の予定では、本作で一旦このシリーズを終えるつもりでしたが、ちょっと本気で最新刊まで追ってみたくなってきました。
私はあまりシリーズを積極的に追うタイプではないのですが、嬉しい誤算ですね。まぁまだ読むかは分かりませんが、もし次を読んで感想を上げていたらお察しください。
それでは今日はここまで。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。














































