隠蔽捜査【あらすじネタバレ感想】大人気警察官僚シリーズの第1弾!

あらすじ

竜崎伸也は、警察官僚(キャリア)である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。その朴念仁ぶりに、周囲は〈変人〉という称号を与えた。

だが彼はこう考えていた。エリートは、国家を守るため、身を捧げるべきだ。私はその信条に従って生きているにすぎないーーと。

組織を揺るがす連続殺人事件に、竜崎は真正面から対決する。

警察小説の歴史に新たな一章を加えた、吉川英治文学新人賞受賞作。

(新潮社より)

感想レビュー

第27回(2006年)吉川英治文学新人賞受賞作

大人気警察小説のシリーズということで、ずっと読みたいと思っていました。

読了後の所感としては、素直に面白かったです。まず文章がとても読みやすく、それだけで人気シリーズなのがうかがえましたね。

日本の警察小説の歴史についてあまり知らないのですが、刑事ではなく警察官僚(キャリア)を主人公に据えるというのは、本作がヒットする要因の一つになってそうですね。

もしかしたらそれ以前に、そういった作品があったのかもしれませんが、確かに私は今回はじめて読みました。

警察庁の長官官房、総務課の課長である竜崎伸也は、連続殺人事件が起こり、マスコミ・メディアの対応に追われる。

同じくして息子が麻薬を使用していることも発見し、横軸も同時に動いていく感じでした。

警察のあるべき姿、キャリアとしての考え、父親としての自分に葛藤する竜崎。

さらに連続殺人事件は、警察官が犯人だったことが発覚し、もみ消そうとする上層部の動きに、事態はさらに混沌としていく。

そうした中で、竜崎の出した答えは、ある種官僚にあるまじき、正義感だった。

結果としては、事件や悩みは解決していき、綺麗にまとまった印象でしたが、読み心地はとても良かったです。

家族のことに関しても、妻がとてもいい味を出していて、心が温まるような気持ちになりました。

今思えば竜崎の一部昭和的な考え方は、令和な現代には合わないところもあるかもしれませんが、面白さがしっかりと担保されていたので、私は良い物語として読めました。

シリーズ第二弾となる続編「果断‐隠蔽捜査2‐」では、山本周五郎賞・日本推理作家協会賞も受賞しているみたいで、とても気になります。

それでは今日はここまで。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

紹介した本