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第五回本屋大賞【2008年】
第十位「カシオペアの丘で」重松清
あらすじ
丘の上の遊園地は、俺たちの夢だった―。肺の悪性腫瘍を告知された三十九歳の秋、俊介は二度と帰らないと決めていたふるさとへ向かう。そこには、かつて傷つけてしまった友がいる。初恋の人がいる。「王」と呼ばれた祖父がいる。満天の星がまたたくカシオペアの丘で、再会と贖罪の物語が、静かに始まる。
(講談社より)
第九位「私の男」桜庭一樹
あらすじ
落ちぶれた貴族のように、惨めでどこか優雅な男・淳悟は、腐野花の養父。孤児となった十歳の花を、若い淳悟が引き取り、親子となった。そして、物語は、アルバムを逆から捲るように、花の結婚から二人の過去へと遡る。内なる空虚を抱え、愛に飢えた親子が超えた禁忌を圧倒的な筆力で描く第138回直木賞受賞作。
(文藝春秋より)
第八位「鹿男あをによし」万城目学
あらすじ
大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。ほんの気休めのはずだった。英気を養って研究室に戻るはずだった。渋みをきかせた中年男の声が鹿が話しかけてくるまでは。「さあ、神無月だ―出番だよ、先生」。彼に下された謎の指令とは?古都を舞台に展開する前代未聞の救国ストーリー。
(幻冬舎より)
第七位「赤朽葉家の伝説」桜庭一樹
あらすじ
“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。―千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。旧家に生きる三代の女たち、そして彼女たちを取り巻く一族の姿を鮮やかに描き上げた稀代の雄編。第60回日本推理作家協会賞受賞。
(東京創元社より)
第六位「八日目の蝉」角田光代
あらすじ
逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。偽りの母子の先が見えない逃亡生活、そしてその後のふたりに光はきざすのか。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。第二回中央公論文芸賞受賞作。
(中央公論新社より)
第五位「映画篇」金城一紀
あらすじ
クソみたいな現実が押しつける結末を、物語の力で変えてやるのだ。
青春を共にし別々の道を歩んだ友人。謎の死を遂げた夫。守りたいと初めて思った女性――。「太陽がいっぱい」「愛の泉」など名作映画をモチーフに、悲しみを抱えた人々が前を向き歩み出す姿を描く全5篇。
(KADOKAWAより)
第四位「悪人」吉田修一
あらすじ
土木作業員の祐一は、出会い系サイトで知り合った佳乃が山奥で置き去りにされているのを助けようとして殺害してしまう。時を前後し、同じサイトで出会った祐一と光代は互いに惹かれ合い、逃避行の旅に出る。加害者と被害者、その家族や友人。一体誰が悪人なのか。交差する様々な思いを克明に描いた不朽の名作!
(文藝春秋より)
第三位「有頂天家族」森見登美彦
あらすじ
面白主義の狸・矢三郎の毎日は、頼りない兄弟たち、底意地悪いライバル狸、人間の美女にうつつをぬかす落ちぶれ天狗とその美女によって、四六時中、波乱万丈! 京都の街に、毛深き愛が降る。
(幻冬舎より)
第二位「サクリファイス」近藤史恵
あらすじ
ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと――。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた! 大藪春彦賞受賞作。
(新潮社より)
大賞「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎
あらすじ
衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ? 何が起こっているんだ? 俺はやっていない――。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。
(新潮社より)
第五回本屋大賞ノミネートランキング
- 大賞「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎
- 第二位「サクリファイス」近藤史恵
- 第三位「有頂天家族」森見登美彦
- 第四位「悪人」吉田修一
- 第五位「映画篇」金城一紀
- 第六位「八日目の蝉」角田光代
- 第七位「赤朽葉家の伝説」桜庭一樹
- 第八位「鹿男あをによし」万城目学
- 第九位「私の男」桜庭一樹
- 第十位「カシオペアの丘で」重松清
まとめ
ついに決まりました第五回本屋大賞。
その大賞受賞作品は、なんと、ようやく、ついに、あの伊坂幸太郎さんの「ゴールデンスランバー」が選ばれました!
五回連続ノミネートにして、初の大賞受賞になりました。素晴らしい功績です。おめでとうございます。
他にも森見登美彦さん、重松清さん、角田光代さんも常連ノミネート。
何よりこの第五回は、桜庭一樹さんの二作品が初ノミネートされています。
さらに桜庭さんの「私の男」は138回直木賞受賞しています。
私も気になっている作品が幾つかあるのでまた読んで感想をあげたいと思います。
それでは次回の第六回本屋大賞でお会いしましょう。さようなら。