ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編10【あらすじネタバレ感想】三学期開幕!はやくも新たな退学者が……

あらすじ

3学期最初の試験は4クラスの攻防戦『生存と脱落の特別試験』!

冬休みが終わり高度育成高校の3学期が始まった。直後に告知された『生存と脱落の特別試験』。4クラスがジャンル別課題を対戦クラスにぶつける攻防戦で、さらに1位以外はクラスポイントが減少する、まさに生き残り戦。
「やっぱり、簡単には相手も乗ってくれないわよね……」
「どういうつもりかな? 弁明があるなら聞こうか」
「彼の背中を誰より近くで見ているのですから、それくらいは成長して下さいますよね」
「ギャンブルってのは良いもんだなぁ。適当にサイコロを振ってみるもんだ」
「ダメ……それは悪い手……」
大人気学園黙示録、過酷な3学期の幕が開く!

(MF文庫Jより)

感想・レビュー

よう実ファンの皆々様、ごきげんよう、彗星です。笑

さぁ待ちに待ったよう実の時間です!

気づけば「よう実」も2023年ラスト刊行となります。

本当に時の流れというのは早いもので、すっかり寒くなって参りましたね。

もう今巻はね、読まれた方は分かると思いますが「やっぱりよう実が一番だ!」と声高に叫び高くなるような内容でしたね。

わたくしとしてもとにかく今日は、本編の内容を書きたいのですが、先に表紙周りに触れておきます。

2年生編10巻の表紙を飾るのはAクラスの「山村と鬼頭」ですね…………いや鬼頭の爪なに!? 悪魔やん、笑

まぁまぁ表紙はもういいでしょう。続いて口絵は堀北鈴音が来ました!!随分と鈴音をみるのは久しぶりのような…助かります。笑

次に一之瀬&坂柳。この二人に関しては、口絵登場回数としても最多メンツなんじゃないでしょうか。わかりませんが、最近またよくみますね。一之瀬の闇落ちは相変わらずの感じで…笑

そして坂柳有栖の口絵がもう本当に美しい。読み終えてまた見ると、より一層心に沁みるような一枚ですね。トモセさん、毎度流石です。

ではさっそくいつものように本編振り返っていきたいと思います。

※一応、ネタバレ全開ですので、ご注意!

橋本の独白

今回はAクラス橋本からですね。わりと息の長いキャラクターの一人ですが、最近は特に目立ってきている印象。

なにせ最近の橋本は、Aクラス裏切りが示唆されているので、今巻ついに動くのか…という感じで、ロマンチスト&リアリストの動きが楽しみな独白でした。

生存と脱落の特別試験

2年生編3学期がついに開幕!

もう茶柱先生からの特別試験通告に、特に驚きもなくなってきた堀北クラス。

そして今回の特別試験は『生存と脱落の特別試験』といういかにも恐ろしいネーミング。

退学者出る可能性が高い特別試験なので、改めて堀北がリーダーで良いのかという話し合いなどがありましたが、試験については、後にまた触れるので、この辺りで。

続いて「堀北、樫田、伊吹」のトリオ弁当回。いつの間にか堀櫛さん、笑)堀櫛吹さんたちが以前に増して仲良くなっており、さらに少し冬休みのくだりも描かれていて、助かります。

しかし、私は忘れませんよっ!待ちに待った冬休み短編集に、本作大大大ヒロインのはずの鈴音が一度も現れなかったことをねっ!(うざい、笑)

こんな感じで、わりと序盤から分かりやすいくらい緩い雰囲気の展開が続くんですよね。

でもね、衣笠先生……もう我々、歴戦のよう実読者を舐めないでください……『緩い展開=地獄がくる』というのは分かっているので、誰一人気を抜く者なんていませんでしたよ、えぇ私は見ましたよ、彼らの面構えが違うことを。笑

そして前巻から初登場したAクラス森下藍が再び、綾小路の前に出現したりもありました。

差し入れ人の正体

これは私も前々から気になっていたのですが、中々回収されず、忘れかけていたところでようやく回収されましたね。

佐倉愛里が退学したあの辺りの時期に、みーちゃんが不登校になった時、食事などを差し入れてくれた人がいて、それが誰だったのかずっと不明だったんですよね。

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その続きというか、みーちゃんは律儀な性格ですからずっとその匿名人を探していたみたいで、綾小路に手伝って欲しいと依頼。

結果だけ書きますが、その正体は高円寺だったんですよね。驚きというよりも、確かにみーちゃんと高円寺は、1年生編の時から多少関わりがあったりもしたので、それなりに納得できましたね。

理由は不明の感じにはなりましたが、恋愛的な方向ではなく、自由人である高円寺の、本当の善意には報いる姿勢が描かれていて、なんか読んでいてとても好感が持てました。

普段は見えにくい『高円寺六助』という人間性が、絶妙に描かれていたかなと。

アドバイス

ここもさくっといきますが、池が特別試験の作戦を珍しく思いつき、わりと良い線いっていたというお話。

池はOAAから鑑みても決して優秀な生徒ではありませんが、クラス一人一人が「考える」ということを実践して、そしてリーダーの堀北が一度ちゃんと受け入れる過程は、またひとつクラスが成長したと捉えていいのかもしれませんね。

さらに綾小路と堀北の試験についての会話がはじまります。最後のまとめにも書きますが、本当に初期の頃に戻ったような良い雰囲気なんですよね。

確かにあの頃とは、二人の関係性も、クラスの立ち位置、堀北の成長、立場も全然違いますが、それを踏まえてより良い関係性になった印象でした。

個人的にも「ありがてぇ」と思いながら読んでいました。笑

ゲームチェンジャー

さてお次は橋本とAクラス、さらに龍園との合流、などが前々から描かれていきます。

さらに橋本が堀北クラス「前園」と付き合っている、スパイ行為をしているという事が判明。

橋本は確実に情報目的で前園に接触しているでしょうが、前園は今後どうなるのやら。

確かに思い返せば、前回の綾小路の正体を疑う話し合いも前園が招集しました。それを録音し、橋本に渡すということにも繋がります。

前園がスパイであることが判明しましたが、確かに、今思い返せば、どこかの回で、橋本が誰かに接触するようなシーンで終わったことがあったような?いやないか?思い出せない。

続いて神崎、網倉、渡辺、一之瀬が綾小路の部屋に集まるお話。

話し合い内容は省きますが、何より忘れ物したフリをして、すかさず綾小路に抱きつく一之瀬がヤバい、笑)

もう一之瀬の闇落ちは、誰にも止めることができない!笑

そこに渡辺がミスって乱入の展開!笑)唐突に改革派「渡辺」の中学恋愛話がはじまり、さらに渡辺が一之瀬派に吸収されていくような展開に繋がります。

そして気になるのは綾小路の独白。

となれば学年末まで様子見しても、遅くないのかもしれないな」という文章。この意味、前にも似たような事を書いていたような気もしますが、介入するとしてもどのような展開になっていくのですかね。

個人的に闇落ちした一之瀬の動きが、一番展開を読むのが難しいかもしれないです。

攻防の四角形

ついに『生存と脱落の特別試験』が開幕します。まず試験なんですけど、シンプルなのに、普通に読んでいて面白い。私も問題とか実際やってみたり、楽しかったです。

毎回思いますけど、どうやってこんな特別試験を思いつけるのですかね。

何か参考にしているにしても、よう実はまず基本的に「文章で面白い」と思わせる試験にしないといけないので、この制約もある中で、毎回感心します。

堀北は高円寺を上手く扱いつつ、綾小路はさっそく自クラスの裏切り者の存在に勘づきはじめ、堀北に可能性を伝えたり、他クラスの視点も並行して描かれていきました。

さらに龍園クラスの異常な猛追があり、橋本の裏切りが関与していることがのちにわかります。

そして一之瀬の闇落ちモード突入。恐怖の軽井沢一択狙い。笑

前後半でシーソーゲームがみれて、面白い特別試験でした。

新たな退学者

クライマックスです。まさかのAクラス敗北展開が決定して、とても驚きました。結局坂柳は、裏切り者を止めることは出来ず敗北。

Aクラスは、脱落者が5人いました。その中からくじ引きで退学者を決める流れに。

結果が決まり、その退学者とは、シリーズ通して坂柳と一番近い存在であった『神室真澄』

坂柳はあくまでも脱落者5人は、みな対して変わらないとは言いましたが、心が痛すぎる。

3人のモブがここで退学しても仕方ないので、当然助かるのですが、この時少し気になったのが、モブたちは自分が助かってすごく喜ぶんですよね。

先生はあえて描いたのかは分かりませんが、ここにAクラスの特徴というか、弱さみたいなものがあるんだろうなぁと個人的に思いました。

最後に山村と神室の一騎打ちのやりとりも「おいおいおい、マジかよマジかよ……」というような展開で、やっぱりよう実って容赦ないなぁ……と改めて思い知らされました。

地味に神室のこと好きな方多かったんじゃないでしょうか…私もその一人でしたよ、泣

話変わって、試験終了後の軽井沢のもとに、一之瀬がやってきて謝罪。実は狙い続けていたのはアシストの為だったと。

いやいやいや無理あるでしょ、笑)と個人的に思いましたが、まぁ結果は真実となりましたから、嘘みたいな本当の話になりましたけど、笑

それに綾小路と軽井沢の関係は、他クラスにも知れ渡っており、更に一之瀬が綾小路のことを想っているのにも気付いてる一部の生徒もいますから、かなり一之瀬が闇に侵食されていることに気づくはず、笑

まあまあ、これはこれで面白くなってきてますけどね、笑

そしてちょこっとだけ「ひより」と綾小路も。龍園の心配などが描かれていました。

最後に坂柳が橋本を呼び話し合いがはじまります。

結果的に橋本は裏切りを認めましたが、まだクラスは移動しておらず、坂柳とクラス内対立する構造になった。今後、どうなっていくのやら。

さらにこの二人の会話には「綾小路」がキーポイントになっており、今後の展開も気になるところですね。

今後の橋本はどうやっても死にそうな気もしますが…別クラス移動なるか?という感じですね。

覚醒の前触れ

ラストですね。

綾小路と坂柳が、退学者の神室を待つ展開。野暮かもしれませんが、綾小路は絶対邪魔ですよね。笑

聞き耳を立てるとかで良かったのでは…と思ってしまいましたが、まぁまぁ。笑

神室と坂柳が描かれるのですが、なんか胸が痛かったですね。書いてましたが、神室も今朝自分が退学者になって、もう二度とここにいられなくなるんなて思わなかったでしょうし、

一応、その後の神室の進路として別の高校に転入することがわかりました。

でもやっぱり橋本同様、Aクラスは描かれてきた人物が少ないかわりに息の長いキャラクターがいますから、寂しい気持ちは正直なところです。

退学が決まっても相変わらずサバサバしている神室と、プライドが邪魔している坂柳の最後のシーンは、もう、なんていうか…泣

神室が去り、坂柳と綾小路の会話がはじまります。今回の特別試験で坂柳の敗北原因である、肥大化したプライドを綾小路は指摘。

坂柳はそれを認め、成長するのか…今後の坂柳クラスの動向にも注目ですね。もう坂柳クラスに安定はなくなってきてますから。

ここで坂柳の口絵を見返すと、もうめちゃくちゃ沁みるんですよね……素晴らしい連動だと思いました。

友達っていうのは、気づいたらいつの間にか出来ている関係というのを知った。この坂柳の表情というか眼というか、夕焼けと、構図と…尊いなぁ。

最後の最後で、綾小路の独白が綴られ…本当に何する気なんだ綾小路。笑

最後に一部抜粋させて頂きます。

「オレも淡々と準備を進めることにしようか」

軽井沢恵のこと。

一之瀬帆波のこと。

そしてクラスのこと。

残された学校生活、周囲の記憶に残る存在になるための行動を始める。

(ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編10巻より)

まとめ〜祝!画集第3弾発売決定〜

はい、という感じでいかがでしたでしょうか。

もう色々書きたいことは書いたので、全体的な振り返りを。

全体的にまず、今回は堀北と綾小路の二人がよく喋る、初期の頃を思い出すような、冗談や皮肉が混じった二人の掛け合いが何度かあったりして、それが良かったですね。

綾小路が問題を間違えた時の、堀北のジト目も昔を思い出すような感じで、二人の距離感が明らかに変化していて、面白かったです。

先生が予言されていた通り、3学期は開幕から厳しいはじまりになりましたが、なんかまだ学年末試験とかが控えていると思ったら、本当に怖いですね。笑

その分、3年生編も楽しみではありますが。

そしてボロボロで満身創痍のキヌPのあとがきに書かれていましたが、やっぱり阪神ファンだったんですね。笑

18年ぶりトラホーです!!

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前巻の時に書きましたが、私が阪神ファンなので何となく言葉の使い方でわかりました。笑

今年は最新刊読みと日本シリーズが被るので、中々忙しい感じですが、この時期にこう思えるのも、幸せなことなのかもしれません。笑

お体にはお二方とも本当にお気をつけてください。次巻も楽しみに待っています。

最後によう実画集第3弾の発売日が決定しました!(パチパチパチ)

予定は2024年1月25日だそうです。調べたところ予約も可能だそうで、一応リンクを貼っておきます。

ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編start トモセシュンサク Art Works 公式サイト

恒例のインタビューなどもあるそうで、今回は前回のような文庫とかあるのですかね?

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まだシルエットだけなのですが、すごいワクワクしますね。

さらに画集イベントなどもあるらしく、引き続き情報を追っていきたいですね。

それでは今日はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。

PS:いつも見に来てくれるよう実ファンの皆さま、2023年もありがとうございました。

来年はより一層激しい展開になりそうなよう実ですが、一緒に楽しみに待ちましょう

それではまた来年お会いしましょう。よいお年をお迎えください、ではまた。

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