
あらすじ
救急医・武田の元に搬送されてきた、一体の溺死体。
その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。
彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか、武田は旧友で医師の城崎と共に調査を始める。
しかし鍵を握る人物に会おうとした矢先、相手が密室内で死体となって発見されてしまう。
自らのルーツを辿った先にある、思いもよらぬ真相とは――。
過去と現在が交錯する、医療×本格ミステリ!
第三十四回鮎川哲也賞受賞作。
(東京創元社より)
感想レビュー
第三十四回鮎川哲也賞受賞作、本屋大賞2025(第22回)第4位ノミネート、このミステリーがすごい!《2026年》第3位ノミネート
新年あけましておめでとうございます。皆様いかがお過ごしでしょうか。
2026年最初の読書感想になります。
今年も素敵な作品と出会い、読書が充実するような一年にしたいですね。
と書いたものの、さっそく新年から素敵な作品と出会えました。
まず先に読了後の所感としては、面白い、素晴らしい!です。
本作は、鮎川哲也賞受賞した新人賞作品で、すでに話題になっていました。
読んでみて納得のクオリティです。
読んでいて新人賞ということを忘れるくらいに、夢中で引き込まれました。
救急医の主人公の前に運ばれてきた死体は、自分と瓜二つという開幕から強烈に引き込まれます。
細かい医療描写、新たな殺人、真相を追う過程、トリック、探偵役の魅力、現代SNS、出産や命の問題提起、明かされる真実、物語の閉じ方まで、全てが面白かったです。
全体通して、勢いが死ぬタイミングが殆どない。
何よりすごいと感じたのは、構成力と、引きを差し込むタイミングの巧妙さ。
この部分が新人離れしているように思えました。
当然、それらを支える、あらゆるパーツの配布から伏線回収の精度も高いので、より作品の完成度や満足度が相乗的に高くなっていました。
ただ真実が明かされていくだけでも十分面白い内容なのに、そこに伏線を利用した引きを作ったりと、細かい工夫がなされていました。
本格ミステリなので、トリックが主体のうえでの登場人物構成なことを加味しても、物語が進むなかで奥行きが出てくる。
これが展開と非常に噛み合っていて、そこも素晴らしかったかなと。
また著者が現役医師らしく、何も知らない読者でも伝わるように医療描写を描かれていて、多くの人を惹きつける理由があります。
結論としては「これは人気出るよなぁ」というところまで、徹底的にやれることをやり切った作品に思えました。
医療系小説は珍しいわけではありませんが、これがデビュー作ということを考えると、とても恐ろしいですね。
いやはや新年からすごい作品と出会えました。これはいい年になりそうだ。
それでは今日はここまで。最後までお読み頂きありがとうございました。
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