
あらすじ
(上巻)不良債権を抱え瀕死状態にある企業の株や債券を買い叩き、手中に収めた企業を再生し莫大な利益をあげる、それがバルチャー(ハゲタカ)・ビジネスだ。
ニューヨークの投資ファンド運営会社社長・鷲津政彦は、不景気に苦しむ日本に舞い戻り、強烈な妨害や反発を受けながらも、次々と企業買収の成果を上げていった。
(下巻)大胆な再生プランを指示し快進撃を続ける鷲津政彦は、ある地銀の破綻をめぐり、老舗ホテルオーナーの娘で経営を引き継いだ松平貴子、友人のスーパーを再生した元銀行員の芝野健夫と接触を持つ。
しだいに明らかになる、ある過去の事件と鷲津をつなぐ糸。ニューヨークから日本に戻った鷲津の真意がついに牙をむく。
(講談社より)
感想レビュー
ずっと前から気になっていた大人気シリーズで、ようやく読めました。
まず読了後の所感としては、少し難しいところもありますが、最後まで読むとちゃんと面白くなっているという感じでした。
本作は、バブル崩壊から2000年代初頭にかけて、投資ファンドを主体とした経済小説であり、
その中でも短期的な利益獲得を目的とした「ハゲタカ」と呼ばれる者たちが描かれていました。
経済を描くということは、政治も多少関係してくるので、そこの関連性も興味深かったです。
私は経済には疎い人間ですので、理解出来ない専門用語などがあり、調べながら読み進めました。
投資ファンドなど経済的なことや世界観は、どこまで忠実なのかはわかりませんが、個人的には、雰囲気だけでも勉強になって有り難いなと思いながら読めました。
ただエンタメ重視で読み進める人には、少しハードルが高めの小説になっていたかもしれません。
しかし物語の構成や運びは、他の小説と同じで、誰にでも理解出来るような流れになっていました。
なので「鷲津政彦、松平貴子、芝野健夫」という軸になる三人を意識するだけでも、雰囲気で楽しめるようになっていたかなと思います。実際私もそんな感じで読んでました。笑
経済的なことは、そうなんだとしか理解できないものの、主人公の鷲津政彦を筆頭に、主要な登場人物たちが魅力的に描かれていて、その関係性が終盤に向かってより面白くなっていきます。
個人的には、終盤の松平貴子と鷲津政彦の関係性の見せ方などは、とても上手いなぁと唸らされました。
あとは鷲津の本当の目的が、プロローグと繋がり見えてきたところで、もうこのシリーズの続きが読みたいなと思ってしまいました。
細かいところをいえば、紳士たちの描写や、上流階級の小物なども読んでいて楽しいですし、それにしても堀さんがオシャレでかっこいいなと。笑
本当は第一弾だけ読めればそれで良いかな、と思っていたのですが、予想以上に惹きつけられました。
そして2026年2月に、このシリーズの最新刊「チップス」が発売されました。あらすじを読む限り、シリーズごとに時代も進んでいそうで、経済的な知恵不足を補う意味でも追ってみたくなりました。
余談ですが著者「真山仁さん(Wikipedia)」の経歴も面白く、根っからの経済畑の人間ではなさそうで、改めてすごいなと思う反面、もっと早くこの方の作品と出会っていればなと思いました。
機会があれば、ハゲタカの続きや他作も読んでみようと思います。
それでは今日はここまで。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。






































