
あらすじ
18世紀ロンドン。
外科医ダニエルの解剖教室から、あるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男性。
増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、治安判事は捜査協力を要請する。
だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が……解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。
そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくときに哀しい不可能犯罪に挑む。
(早川書房より)
感想レビュー
第12回(2012年)本格ミステリ大賞受賞作、このミステリーがすごい!《2012年》第3位ノミネート
『開かせていただき光栄です―DILATEDTO MEET YOU―』
皆川博子さんの作品はずっと前から気になっていて、何から読もうかと悩みましたが、まずは有名な本作から読むことにしました。
まず読了後の所感としましては「ちょっとこれはすごすぎるな」と久しぶりに感銘を受けてしまったかもしれません。
一度読んだ本は、二度読まない派の私なのですが、これは二度読んででも、この作品を解剖してみたいと思ってしまいました。
なんて言ったらいいのか、ミステリーとしての完成度、18世紀の英国・ロンドンという歴史的世界観も、筆力の高い文章も、お話の落とし方も、知恵の量も、とにかく全てが一級品なんですよね。
話が複雑になっていくので、一からの説明はしませんが、解剖学現場視点から、少年たちの行動、盲目の治安判事視点と物語が進んでいく。
その中で、謎がさらなる謎を呼び、混沌が深まっていく中で、最後の最後まで、結末が予測出来なかったです。
残酷な展開も惜しみなく書かれ、そうした上であの結末を用意できたことも、素晴らしいなと思いました。
確かに少しだけ、殺人に対する動機が弱いかなと思う気持ちもあるんですけど、まぁでもここまでのクオリティを考えると、筋は通っているので、ミステリですし、やっぱり自分の中ではすごいが凌駕しましたね。
夢中になって、夜な夜な読み進めるのが本当に楽しかった。
細かいパーツにも意味がしっかりと存在し、その辺りもミステリとしても、読んでいてとても気持ち良かったですね。
一応本作は『エドワード・ターナー』三部作の第一作にあたるそうで、続編もぜひ読んでみたいです。
ナイジェル・ハートの過去については、わからないと伏せられていたりもしたので、シリーズとして構成もされているみたいですね。
皆川博子さんの作品にもっと早く出会っていればと思う反面、作品は逃げませんから、今後ゆっくりと読んでいこうと思います。
それでは今日はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。
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