あらすじ
禁酒法時代、ニューヨーク。裏組織“カモッラ”は重要な儀式を数日後に控えていた。泥棒カップルはグランド・セントラル・ステーションに着いたばかりだった。マフィアの三兄弟はちょっとした問題を抱えていた。チンピラの少年は思い通りにならない現実にムカついていた。職務に忠実な警部補はそんな彼らを疎ましく思っていた。そして、錬金術師の野望は200年を経て、未だついえる事はなかった。彼らはまだ、互いに関わりの無い者同士であった。このマンハッタンに“不死の酒”が蘇るまでは―。第9回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞作。
(電撃文庫より)
感想・レビュー
第9回電撃ゲーム小説大賞“金賞”受賞作、このライトノベルがすごい!《2005》第五位
成田良悟さんのデビュー作です。
舞台はアメリカ禁酒法時代。
まさにその時代の裏社会ネタをふんだんに詰め込めた作品でした。
驚く程、登場人物が多く、視点もあり得ないくらい変わります。
そしてエピローグから始まった物語が目まぐるしいくらい混沌と化し、最早誰が主人公なのか分からなくなる。
だが最後に一本のお話として成立する。
Fateの時と同様もうこの時から既に、構成力の化物だったんだと思い知らされました。
何よりも群像劇で新人賞を取るということは、かなり異例というか、相当技量がないと無理だと思います。
個人的にはあのバカップルが主役ですかね。締め方まで凄く良かったです。
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