あらすじ
悪童〈ヤナワラバー〉が切り結ぶ、神様とのちょっと不思議な“縁”の話。
自身に憑く怪異を祓うため、白結木島を訪れた春秋が出会ったのは、地元の天真爛漫な少女・空。その自由人ぶりに呆れる春秋だったが、空は神様との“縁を切る”ユタの後継者――春秋が島を訪れた理由そのものだった!
(角川スニーカー文庫より)
感想・レビュー
沖縄の離島のお話。カミツキレイニーさん初読みになります。
著者さんのガガガ新人賞作からずっと気になっていて、先にこっちを読んでしまいましたが予想以上に面白かったです。
物語は、いなり寿司以外食べたら吐く呪いにかかってしまった主人公が、ハナンチュ見習いの中学生の女の子に呪いを祓ってもらおうとする。
登場する祟り神も実際に伝承として残っているのを扱っており、とても興味深い内容でした。何より著者の文章力の高さに驚きました。
お陰で沖縄料理や島の雰囲気も楽しめます。
構成も序盤に色々仕掛けており、二章以降三章と大変満足の一冊でした。
イラストの空ちゃんも可愛いかったなぁ。