サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福【感想レビュー】虚構が文明を生み発展させた

あらすじ

国家、貨幣、企業……虚構が他人との協力を可能にし、文明をもたらした! ではその文明は人類を幸福にしたのだろうか? 現代世界を鋭くえぐる、50カ国以上で刊行の世界的ベストセラー!

(河出書房新社より)

感想・レビュー

人類史の歴史、進化の過程を著者さんの見解と共に深堀りしていく。

狩猟採集、農業、政治、宗教、戦争、金と学問的になると小難しい本になる傾向があるのですが、かなり読み易くてびっくりしました。

やはりその中でも印象的なのは「虚構」。

繰り返し使われるこの「虚構」が人類を結びつけ、文明を発展させたという思考はかなり面白かったですね。

純粋に著者さんの持っている視点が羨ましいなとも思いました。

同じように大地を生きているだけなのに、こんなにも人類の生まれから歴史の成り立ち、世界の捉え方も変わるものなのかと感心しながら読んでました。

きっと著書のような眼を持っているだけで、色々なことが面白く興味深く見えてるのだろうなぁと。

それ故に考えて知ってまた考えなくてはいけない時間が大変でしょうけど、それを言葉に吐き出す瞬間は、やっぱり楽しいんだと思います。

下巻も買おうかしら。

最後に参考程度に目次を引用させて頂き今日は終わりたいと思います。

【目次】
歴史年表

第1部 認知革命

第1章 唯一生き延びた人類種
不面目な秘密/思考力の代償/調理をする動物/兄弟たちはどうなったか?

第2章 虚構が協力を可能にした
プジョー伝説/ゲノムを迂回する/歴史と生物学

第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし
原初の豊かな社会/口を利く死者の霊/平和か戦争か?/沈黙の帳

第4章 史上最も危険な種
告発のとおり有罪/オオナマケモノの最期/ノアの方舟

第2部 農業革命

第5章 農耕がもたらした繁栄と悲劇
贅沢の罠/聖なる介入/革命の犠牲者たち
第6章 神話による社会の拡大
未来に関する懸念/想像上の秩序/真の信奉者たち/脱出不能の監獄

第7章 書記体系の発明
「クシム」という署名/官僚制の驚異/数の言語

第8章 想像上のヒエラルキーと差別
悪循環/アメリカ大陸における清浄/男女間の格差/生物学的な性別と社会的・文化的性別/
男性のどこがそれほど優れているのか?/筋力/攻撃性/家父長制の遺伝子

第3部 人類の統一
第9章 統一へ向かう世界
歴史は統一に向かって進み続ける/グローバルなビジョン

第10章 最強の征服者、貨幣
物々交換の限界/貝殻とタバコ/貨幣はどのように機能するのか?/金の福音/貨幣の代償

第11章 グローバル化を進める帝国のビジョン
帝国とは何か?/悪の帝国?/これはお前たちのためなのだ/「彼ら」が「私たち」になるとき/
歴史の中の善人と悪人/新しいグローバル帝国

(河出書房新社より)

もし気になったら一度読んでみることをおすすめします。

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