小説家になって億を稼ごう【感想レビュー】大人気作家松岡圭祐が明かす、作家になって億を稼ぐ方法!

あらすじ

前代未聞! 業界震撼! 年収億超えの人気作家が本気で伝える禁断のハウツー

いま稼げる仕事はユーチューバー? 投資家? いや「小説家」をお忘れでは? ミリオンセラー・シリーズを多数持つ「年収億超え」作家が、デビュー作の売り込み方法から高額印税収入を得る秘訣まで奥の手を本気で公開。

私小説でもライトノベルでも、全ジャンルに適用可能な、「富豪専業作家になれる方程式」と
は? ここまで書いていいのか心配になるほどノウハウ満載、前代未聞、業界震撼、同業者驚愕の指南書! 


「はじめに――小説家が儲からないというのは嘘」より
「本当は小説家は儲かる」という事実について、実際に儲かっている当事者らは沈黙を守りがちです。けれども「小説家は儲からない」という風説ばかりが広まると、せっかくの才能ある人々が小説家になるのを断念してしまいます。

それは文学全般をつまらなくし、出版不況に拍車をかけてしまいます。
他の小説の指南書とは、かなり内容が違っているかもしれません。本書でご紹介するのは、小説家で「食べていく」のではなく「儲けて富を得る」方法です。


それ以外のことは何も載っていません。貴方の小説が大型書店の店頭を飾り、多
くの読者を幸せにし、貴方自身が豊かで優雅な暮らしを送る日々を、心から信じ
ております。

(新潮社より)

感想・レビュー

あの松岡圭祐さんが創作本を新潮社から出すということで、かなり発売当初から注目されていました。

電子書籍の購入履歴を調べたら私も2021年12月に購入したらしいのですが、いつも読本関連は小説の箸休めに読むので、読了するまでに半年以上も経過していて驚きましたが、内容はめっちゃくちゃ面白かったです。

あらすじを読むだけで何とも唆られるのですが、タイトルの億を稼ごう、というのも何ともキャッチーで、攻める松岡圭祐さんらしいなぁという感じですが、内容も他の創作本にはないようなことが多く書かれていて本当に驚きました。

独自の創作論は他の方でも十分に楽しめますし、松岡さんもそこは同じ。ですが、作家になってからの話が面白すぎます。

私自身、創作系や出版社関連の書籍を、そこそこ読んできましたが、ここまで詳細に印税や税金関係、権利関係、その他諸々のプロ作家の事情を現代と過去に照らし合わせて明かした人っていないんじゃないでしょうか。笑

むしろ内部事情をこんなに明かしていいのか、と笑ってしまいましたが、まぁ松岡さんだからいいんでしょう、と受け止めておきます。

創作内容も、これまでに他の作家さんの読本では聞いたこともないやり方ですが、すごく現実的で作家志望の方には、一つのやり方として為になると思います。

あとはやはり松岡さんの出してきた本の数々から、本当に筆が早いことは察していましたが、ここまできたら億を稼げるよ、と夢のような世界の提示と同時に厳しさもありました。

ただ一つ覚えておきたいのは、今の過酷な小説時代において億を稼げる作家は、本当にごく一握りだということは頭に入れておいた方が良いですね。

松岡さんの小説で「高校事変」を読んだ時は思わず舌を巻きましたし、内容も相当のものでしたからね。

それでも小説家は、億を稼ぐということは不可能ではない、という現実も今回でわかったので、是非とも作家志望の方にも頑張って新しい世界を見せて欲しいですね。

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