あらすじ
学園カーストの中間層、冴えない顔の高校生・西野五郷は、界隈随一の異能力者だ。
ダンディズムを愛する彼の毎日は、異能力を使ったお仕事一筋。
常日頃から孤独な生き様を良しとしてきた。
シニカルなオレ格好いいと信じてきた。
だが、その日々も永遠ではない。
高校二年の秋、童貞は文化祭を通じて青春の尊さに気付く。
異性交遊の大切さを知る。
これはそんな西野少年が、過去の淡白な人生から心機一転、日々の生活態度を改めると共に、素敵な彼女を作って高校生活を謳歌する為、あの手この手を用いて学園カーストを駆け上がらんと奮闘するも、一向に登れそうにない、なんちゃってハードボイルド物語(異能バトル付き)
(MF文庫Jより)
感想・レビュー
西野!……タイトルおもろすぎwwwww
たしか二年以上前に読んだはずなのに感想漏れをしていたのでこのタイミングで書くことに。
カクヨムで人気作品だと存じてはいたのですが、いつか書籍版でという事でこのタイミングで読了。
冴えない主人公というのはラノベでもよくあります。さらに学園異能ものという満ち溢れた設定。だがこの作品には決定的に他作品とは違う要素が盛り込まれています。
ブサイク主人公!あらすじでは冴えない顔と控えめに書いてはおりますが、作中描写的にはたぶん、というかおそらくブサイクです。笑)
そのブサイク主人公の西野が主人公になるだけで見た事ない作品に成り果てる様は面白かったです。
それくらい西野の存在が強く、西野1本で物語が成立しているのは凄い。
フツメンなのに。いやフツメンだからかもしれない。
ただ作中で本当に西野が報われない過程は、ストレスが溜まるもののそれがリアリティに繋がってラノベとして意外と新しいかなとも思えました。
何より西野が結構楽しそうなのは笑ってしまう。
続刊は迷ったが平坂先生の解説で続刊もありだと思えました。多分買わないだろうと思いますけど。