あらすじ
その男、最強にして変態――。弟子サヨナ絶望の日々を描くわくわく冒険譚!
「ところでコレ、ホントに出版するの?」
(電撃文庫より)
編集長の鋭い眼光とその言葉に、担当編集の命は風前の灯火であった。
本作は『賢者にして勇者である最強の称号《賢勇者》を持つ男が、弟子(おっとり巨乳美少女)とともに社会の裏に隠れた悪を断罪する』という“ザ・今時のライトノベル作品”としてスタートした。
だが作家からあがってきた原稿は、全裸のイケメン(賢勇者)をはじめ、筆舌に尽くしがたい変態仲間たちが織りなすナンセンスギャグギガ盛りの――いわば「なぜか堂々としている社会悪」的な何かであったのだ(ついでにヒロインの胸も削られていた)。
「だ、出版(だ)します! 面白いですから!」
超言い訳っぽい担当の言葉は真実か!? ――その答えは、君の目で確かめろ!
感想・レビュー
なんだろう…凄いなぁというのがまず率直の感想ですかね。
まさにこれは小説なのか、小説ではないかの論争レベルの作品です。笑
正直、ギャグで小説って難しい題材だと思います。
新人作家の二作目は大抵、商業流行り要素、萌えや今なら無双、最強に走る作家が殆ど中、それでも己を貫き通した作者は、賞賛に値すると、思いたい……。
これでもっとゲラゲラ笑える要素がしっかり最後までやれてたら、最高だったのに。という感じでした(普通には笑えた)。
けど売り上げとか考えないでやりたい放題やれる作家は、今のラノベ業界絶対必要だと思うので、これからも頑張って欲しいと思いましたね。
あとはこの作品を出版出来る電撃文庫の懐の深さと力を感じました。
色んな意味で弾けていて凄かった。
是非とも今後も暴れて欲しいと思います。
紹介した本
賢勇者シコルスキ・ジーライフの大いなる探求 〜愛弟子サヨナのわくわく冒険ランド〜(1)
posted with ヨメレバ
有象利路/かれい KADOKAWA 2019年06月08日頃