あらすじ
たとえ世界がひっくり返っても
私は引きこもる!!!「……ふぇ? な、なに?」
(GA文庫より)
引きこもりの少女「コマリ」ことテラコマリが目覚めると、なんと帝国の将軍に大抜擢されていた!しかもコマリが率いるのは、下克上が横行する血なまぐさい荒くれ部隊。
名門吸血鬼の家系に生まれながら、血が嫌いなせいで「運動神経ダメ」「背が小さい」「魔法が使えない」と三拍子そろったコマリ。途方に暮れる彼女に、腹心(となってくれるはず)のメイドのヴィルが言った。
「お任せください。必ずや部下どもを勘違いさせてみせましょう!」
はったりと幸運を頼りに快進撃するコマリの姿を描いたコミカルファンタジー! 引きこもりだけど、コマリは「やればできる子」!?
感想・レビュー
第11回GA文庫大賞“優秀賞”作品
ずっと読みたかった作品。小林湖底さん初読み。
何やら同時期に電撃大賞と二つも賞を獲っていて、今勢いのある作家だとか。
同じ11回の処刑少女を先に読んでから中々読むまでに期間があきましたが、ようやく読めました。
あらすじを読んでいなかったので、ガチガチのコメディーだと思いこんでいましたが、一章からやたらと世界観は作りこんでるなぁと思いつつ、中盤以降めっちゃシリアスな中華系ファンタジーになっていきやっぱりと。
特に2章のオムライス辺りのコメディ部分が面白くてめっちゃ笑いました。
配置含めて普通に王道だけど面白かったです。人によってはコメディーをやりたいのかファンタジーをやりたいのかはっきりして欲しいとも言えますが、今回優秀賞とったのはその辺りの感覚がちょうどよい塩梅だったからなのだと思います。
私的にはコメディー路線で突き進んだら中だるみしそうな雰囲気はあったので、ベストにも思えました。物語の構成力も備わっていて、器用な印象を覚えました。
ただ私は初巻だけで充分満足かな。電撃大賞の方も読んでみようかしら。