あらすじ
近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない<わたし>は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導する。『あひる』『星の子』が芥川賞候補となった話題の著者による待望の最新作。
(朝日新聞出版より)
感想・レビュー
第161回芥川賞受賞作
著者は相変わらずとにかく書かない書き方で、読んでいて不気味こそあるがとても楽しい。
本作は観察される側のむらさきのスカートの女こそ人間味があって、わたしなる黄色いカーディガンの女の方こそ常軌を逸脱していた。
この異常側から見た普通圧力に圧される彼女という構成は何のだろうか、まだ解明出来ていない。
だけどバザー盗難の件はきっと黄色いカーディガンのせいじゃないだろうか。いやバザー盗難の件だけではないか。
彼女は生活を崩壊させてでもわたしと友達になりたかった。考えれば考える程、行動とその意味が分からない。
今村夏子の才能に全然追いつけない。
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