あらすじ
「メリークリスマス。サンタの登場ですよ」
高度育成高校での二度目の冬休みがやってきた。軽井沢とクリスマスのプレゼントを買いに行くという約束は、軽井沢のインフルエンザにより崩れ、綾小路はイブからの数日を1人で過ごすことになった。
そんな中『えっと、今日、綾小路くんの昼間の予定ってどうなってるかな』『それは会ってからのお楽しみにいたしましょう。お部屋にお伺いしても?』『この後ちょっと顔を貸せ。30分後にケヤキモールの北口だ』、各クラスリーダーからの電話が絶えない状況となっていた。(MF文庫J より)
一方「綾小路くんってただ暗めなクラスメイト……じゃないでしょ。隠し事があるっていうか」クラスメイトの間で綾小路に関する議論が行われ始め――!?
感想・レビュー
よう実ファンの皆さん、こんにちはこんばんは。
梅雨の季節でジメジメムシムシの毎日ですが、今日だけは忘れましょう。
なぜなら、待ちに待った最新刊の時間ですから!(うるせぇ)
そして坂柳有栖の単独表紙というのもレアですよね。美しい。
2023年に入り、よう実も2冊目ですね、今年はあと何回新刊が読めるのか。
さて前回のおさらいを軽くしておきます。
- 協力型学期末試験
- 一之瀬帆波の試練
- Aクラス橋本の裏切り?
- 綾小路と軽井沢の不穏な雰囲気
より詳細に復習したい方は下記のリンクから↓
合わせて読みたい
ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編9【あらすじネタバレ感想】一之瀬帆波、闇堕ちか、覚醒か!?
といった感じで、物語は冬休みになります。
そしてまずいつもの私の所感としては、恒例の短編集らしい緩さもありつつ、3学期に向けて着々と準備していっているなぁという印象ですかね。
それでは今巻はどのような結末になったのか、まずいつものように振り返っていきましょう!
寂しさのSONG
序盤、綾小路の2頁ほどのプロローグで冬休みは始まります。
まず綾小路はクリスマスとイブをどう過ごすのか、という所でまさかの軽井沢が「インフルエンザ」になってしまいます。
これは怪我の功名とでもいうのか、いまの関係性に無理やり答えを出さずに済んだ?のかもしれません。
綾小路は特に予定もなくなってしまったので、最近通いはじめたジムに顔をだすことに。
そこでAクラス担任の真嶋と遭遇し、何やらジムおじさんに変身していました。笑
そして真嶋はジムで働く「秋山さん」という女性に恋をしており、綾小路にその女性のことを探って欲しいと依頼します。
よくもまぁいい大人が生徒にそんな情けないこと頼めるなぁと、今までの真嶋先生のキャラが完全に崩壊しましたが、恋とはそれほど人を盲目にさせてしまうのかもしれませんね。笑
続いて、綾小路は一之瀬クラスの白波千尋という女子生徒と接触することに。
白波は過去に何度か綾小路と試験などで接触しているらしく、私もすっかり忘れていましたが、この白波は、一之瀬のことが好きな同性愛者?だったようです。
おそらく一年生編の時にそんな出来事が描かれていたような気がします。
特に深い出来事が起きるわけではないのですが、白波は一之瀬と綾小路の関係性を疑っており…という短編集ならではのそういう緩いお話です。以上。笑
ちょっとした予感
続いて、クリスマスで暇をしている綾小路は、何を思ったのかヨーグルトメーカーが欲しいと思い、ケヤキモールへ。笑
これには背後のキヌピーを想像してしまいましたが、笑)まぁ良いでしょう。先に書きますが、後に綾小路は通販でヨーグルトメーカーを手に入れました。
そこで鬼龍院と出会い会話をします。
そこまで重要な内容ではなかったようにも思えますが、ここ最近の3年生とのシーンは、お別れのようにも思えてきましたね。
少し寂しいですが、これは仕方ないですね。
そしてまた一之瀬なのですが、もう怖いくらい綾小路に接近してきます。やはり闇落ちか、笑
まぁこの辺りも特に大きな何かはなかったのですが、七瀬と久しぶりに一年の宝泉が登場。
そしてその宝泉がまさかの一之瀬が好きかもしれないという疑惑がでてきました。なんなんだこの設定、笑
宝泉の行動には、やはり何か裏を読んでしまいますが、このシーンが今後に繋がるのかは今のところ不明です。
探りあい
緩い展開が続く中、急にやってきました。よう実タイム!笑
12月26日、堀北クラスの8人は、前園によって集められました。
(池、須藤、篠原、松下、森、王、前園、小野寺)
この謎の組み合わせがわざわざ集まって、秘密裏に話し合いが行われます。
そもそもこの綾小路のいない三人称の展開って結構レアなんですよね。
そしてその内容が「本当の綾小路はいったい何者なんだ?」というもの。
もうこの話し合いはわかっていても鳥肌が立つような、ワクワク感といいますかね、興奮しました。
ひとまず綾小路に対して「いつも通り接するように」ということで落ち着きました。
この話し合いが今後、試験の大事な時に響いてきそうですね。
そして次にAクラス橋本と神室の会話。
まさに先程までの堀北クラスの会話を盗聴していた【綾小路センサービンビン男】なのですが、それを神室に伝え、密かに裏切りを示唆するような会話でもありました。
こうしてみると、本当に2年生編になり表舞台での露出が増えた綾小路の実力が、徐々に徐々に広がっていますね。
続いて天才は乙女でもあった…。
坂柳有栖がまさかの綾小路に告白する、という展開がありました。
これに関しては、坂柳レベルとなると相手がシンプルに綾小路しかいない、という考え方もできるのですが、まぁ、坂柳さん可愛いですね。笑
肝心の綾小路は特に驚きすらみせない平常運転で、そもそも付き合う付き合わない、という関係性にはならないのかなと。
それよりも最後の坂柳が、彼を壊したいみたいな愛憎をみせていたのと、綾小路の計画は無人島試験から狂っているという言葉もあったので、そこがとても気になります。
静かなる胎動
さてこちらは龍園の登場です。
12月28日、龍園に呼び出された綾小路と葛城。この組み合わせは、過去何度かありましたが、良いですよね。個人的にかなり好きな組み合わせです。
話の内容は、3学期に向けての話で、幾つか怪しいこともありましたが、どれも憶測の域を出ないものでした。
そしてこの3人を尾行していたのが、Aクラスの山村。そうです、修学旅行では綾小路と龍園と同じ班で活動していた地味子ちゃんです。
影の薄さは彼女の武器でありますが、綾小路に尾行がバレてしまい、更にそれを利用した龍園にもバレてしまいますが、特に大きく揉めることはありませんでした。
もはやどこに行っても偵察だらけで普通に活動するのも息苦しい冬休みともいえますが、この実力主義学校ではみな生き残りに必死です。笑
続いてインフルエンザから復帰した軽井沢と佐藤が描かれていました。
ここで佐藤と綾小路の電話があるのですが、これはもしや「佐藤は退学者候補なのか?」と疑ってしまうような不穏な内容でした。
軽井沢の今後を考えると、佐藤は非常に重要な立ち位置になりそうだと思ってはいたのですが、これはちょっと怖いですね…
残された時間
はい、では本題ともいえる軽井沢と綾小路です。
結論、別れませんでした。笑
ですが、読んだ方は感じたと思うのですが、やはり終わりそうな綾小路の内面は常にありますね。
えらい引き伸ばすなぁと思いつつも、軽井沢の誕生日は3月8日という日付まで出ており、この頃は、ちょうど学年末試験とかで慌ただしく物語が動きそうなので、どうなることやら。
まぁ終始暗かった軽井沢が少し元気になって良かったですかね。笑
さて次にまたもやAクラスから新キャラクター登場!その名も森下藍!
普段は丁寧な言葉遣いではあるのですが、相手をフルネーム呼びする感じなど、すごく良いですね。
挿絵も良くて、個人的にはかなり好みのキャラクターですが、真田といい今までAクラスは一番登場人物が少なかった気がしますが、ばんばん出てきますね。
これも3学期からの展開に影響することなのか、分かりませんが引き続き注目です。
そして新年明けから須藤と平田との絡みも少しあって、その辺も相変わらずファンとしては時の流れを感じるような、楽しめ方ができたかなと。
それとここにきて、平田はひよりのことが気になっているのか?という感じで、結構お似合いだとは思いますが。笑
変わっていく関係
最後にまずは「椎名ひより」からです。
口絵でも二面ひよりを使っていて、まず氏のイラストがすごく良い。
そしていつも通り、図書館で綾小路と本の話や貸し借りをしたり、といった感じのやりとりがあります。
しかもひよりの父親が、小説家だったということも判明。
さらにひよりからも好意を寄せられており、まるで綾小路がハーレムラノベ主人公になってる!と思いましたが、そもそもよく考えたらよう実はラノベでした。笑
そして最後に綾小路とひよりが遊んでいるところに、Aクラス神室乱入。続いて橋本、鬼頭も参戦ということで、Aクラス祭り!
Aクラスの面々は、とにかく綾小路に夢中になっているようで、それも仕方ありませんかね。
話の流れとしては、綾小路をAクラスに引き抜こうとする感じにはなりましたが、一旦は持ち帰ることに。
さすがに綾小路がこのままAクラスに行くと、クラスバランス的にも一強になりすぎるのかなと。
あるとすればAクラスから誰かが抜ける、Dクラスまで大きく転落するぐらいの事がないと可能性は低いかもしれません。
ですが2000万ポイントなどが用意できる実現性は一番ありますからね。
最後にひよりと、少しいい感じの雰囲気(恋愛ではなく)になって、3学期へーー
まとめ〜堀北鈴音がいない〜
はい、ということで今回はこんな感じですかね。
先生が前回のあとがきでも言っていたように、癒やしの回といいますか、短編集なので特に大きく物語が動くという感じもなかったですね。
ですが綾小路の実力はもう多方面に知れ渡っており、3学期以降は止められないでしょう。
ここからどんどん物語が動いていき、一気に3年生編になりそうです。
先生もあとがきで、3学期は1年生編の時かそれより短いと書かれていました。
短いとはいえ、学年末は内容が酷になりそうで、少し怖いですが、楽しみでもあります。
あとがきを読んでいて思ったのすが、衣笠先生は阪神ファンなんですかね?
そらそうよとアレも文中にありましたし、どうなんでしょう。笑
福岡方面なので、ホークスファンの可能性もありつつ、まぁそれは置いといて、ちなみに私も甲子園から徒歩すぐの西宮で生まれた阪神一家育ちです(どうでもいい)
最後に話変わりますが『よう実画集第3弾』が発売決定したそうです!
これは熱いですね、また先生とトモセ氏と編集さんのインタビューがあればより嬉しいのですが、続報を待ちたいと思います。
ここからは余談なのですが、個人的に読み終わってから物足りなさを感じてまして。笑
別に物語に不満はなかったんですよ。次に繋がる内容でしたし、久しぶりの短編集で、時系列も冬休みからクリスマスも年明け、現実は暑いから涼しいなぁなんて思っていたんですよ……
あぁ……鈴音が出てないやん……そらそうよ、物足りんよ。
どうか、どうか堀北鈴音が楽しく冬休みを過ごしたことが何かしらで描かれることを個人的には祈るしかありません!笑
では、今日はこの辺で。
次回は予定通りいけば9、10月くらいでしょうか。楽しみに待ちましょう!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
またお会いしましょう、さようなら。
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