リア王【あらすじネタバレ感想】(新潮文庫・ウィリアム・シェイクスピア)

あらすじ

愛娘3人、善人はひとり。老王は誰を信じたか? 財産に走り、父を見捨てた姉妹たち。現代にも通じる、老親の悲劇。

老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固め、三人のうちでもっとも孝心のあついものに最大の恩恵を与えることにした。二人の姉は巧みな甘言で父王を喜ばせるが、末娘コーディーリアの真実率直な言葉にリアは激怒し、コーディーリアを勘当の身として二人の姉にすべての権力、財産を譲ってしまう。老王リアの悲劇はこのとき始まった。四大悲劇のうちの一つ。

(新潮社より)

感想・レビュー

私にとっては四大悲劇のラストになる。シェイクスピアはこれで七作目。

個人的にはそこまで刺さるものがなかったが、やはり今回もお得意の道化が良い役割を果たしています。

解説解題でも言われている「虚飾の剥奪」が好きだ。

人間皆、裸になればただの二足獣であり、それは16世紀から分かっている事なのだが、現代でも地位名誉、役職容姿に捉われて人は人を定めようとする。

人を人としてみようとしない限り、こういった悲劇は連鎖し続けると示してあるのに、人は同じことを今も尚繰り返していると。

多分あの世でシェイクスピアは笑っている。

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