
あらすじ
鳥にまつわる言い伝えはどのように生まれたのか?
(エクスナレッジより)
歴史的解説や科学的視点を交えてひもとく希有な1冊。
フクロウは賢く、カラスは邪悪。ハトは愛と平和を、ワシは勝利と権力を象徴する――。
有史以来、人々は鳥たちにさまざまな特性を投影し、多くの神話や伝説を生み出してきました。
翼を持たない私たち人間にとって、鳥たちはいつも憧れの存在だったからです。
しかし、こうした言い伝えには、本当に合理的な根拠があるのでしょうか?
本書では、さまざまな文献をひもときながら、時には科学的視点を交えて、
鳥にまつわるさまざまな言い伝えを検証します。
ヒクイドリやフラミンゴ、フウチョウなど、世界中の珍しい鳥たちの美しい写真も
多数掲載。読み物としてだけでなく写真集としても楽しめます。
■この本の各章に登場する鳥たち(一部抜粋)
1.『鳥と人間』
カモ、サギ、フラミンゴ、キツツキ、カツオドリ…ほか
2.『神聖な鳥たち』
ワシ、カワセミ、コンドル、ニシコクマルガラス、クジャク、ルリツグミ…ほか
3.『さまざまな民族の神話』
キーウィ、ヒクイドリ、マネシツグミ、フウチョウ、オオハシ、プアーウィルヨタカ…ほか
4.『時には愛され、時には嫌われ』
ハゲワシ、アホウドリ、ウミツバメ、フクロウ、カモメ、クロウタドリ…ほか
感想・レビュー
古代から人類は、空を自由に飛び回る「鳥」の姿に畏怖し、憧れていた…
少し前に「鳥を識る−なぜ鳥と人間は似ているのか−」という本を読み、そこで鳥と人に纏わる神話や伝説の小話が載っていて、興味深く面白かったので、本格的に図鑑サイズの本を買ってみました。
まず分厚い。さらに約300ページほどありますので、読み応えもありました。
掲載されている鳥たちの画像やイラストは、どれも美しいので、画集としても読めますし神話の伝説や寓話としても楽しめました。
聖書などで聞いたことがあるお話もありましたが、個人的には先史時代から有史初期辺りの民族と鳥と人の関係性がとても面白かったです。
当時の考え方などは、現代からみると愚かにも見えるものも多々ありますが、時代背景を鑑みるとやはり鳥は、神にも悪魔にも友達にもなったのだなぁと。
そんな人間の都合の良い想像というか妄想もあり、それに振り回されてきた鳥たちでもありますが、でも今よりも確実に鳥と人間の関係は密接にあり、一種の共存関係にあって、どこか羨ましくも感じました。
私は鳥を飼ったこともありませんが、飛んでいる鳥を見ると、何か惹かれるものがあります。
彼らが見ている景色は、飛行機から地上の景色を見ているような感じなのかなぁとか。笑
信号や道路、建物などが存在しない道を、気持ち良さそうに羽ばたく鳥たちがとても羨ましいと思うのは、古代から続く人間のないものねだりなのでしょうね。
その結果が飛行機なんでしょうけど、いつか人間も飛べる日がくれば良いなぁ…笑
興味のある方は、ぜひ読んでみてください。