あらすじ
ぼくの記憶は80分しかもたない――あまりに悲しく暖かい奇跡の愛の物語。
[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。
(新潮社より)
感想・レビュー
第一回本屋大賞”大賞“受賞作品、第55回読売文学賞受賞作
小川洋子さん初読みになります。
数学博士と家政婦とその子供と阪神タイガースが融合したもの。
私も阪神ファンの子供だったので、その辺は読んでいて楽しかったですね。
さて本題。記憶が80分しか持たない老人は学問追求の日々。あまり記憶の分野について詳しくないのですが、博士が記憶している基準って何なのだろうか。
それに80分毎に毎回知らない人がいるっていう感覚はどんなだろうか。
記憶を忘れる自分を毎回一から受けいれる。メモはあくまでも記録であって思い出ではない。
記録に記されてあるから覚えてないけど他人と野球観戦して飯を食う。何を感じているのだろうか。
全体的に優しくて良い話で面白いんですけど、感情的疑問も多く残った作品でした。
まぁなにわともあれ本屋大賞第一回の大賞ですから、おめでたい作品です。
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