あらすじ
「こんな国、さっさと売って隠居生活だ!」
完全に詰んでる国家の運営、無茶ブリされました!
「さすが殿下! これが狙いとは!」
「どこまでもついて参ります!」
「殿下!」「殿下!」「殿下!」「殿下!」
『(一体どうしてこうなった!?)』
資源も人材も兵力もない弱小国家を背負うことになった若き王子ウェイン。文武に秀で、臣下からの信頼も厚い彼にはひそかな願いがあった。
(GA文庫より)
「国売ってトンズラしてえええ!」
そう、王子の本性は悠々自適の隠居生活を目論む売国奴だったのだ!
だが、大国に媚びを売ろうと外交すれば予期せず一方的に利益を手にし、隣国との戦争で程よく勝とうとすれば大勝利。
名声は上がるが売国は遠のき、臣民はイケイケ状態で退くに退けない!?
天才王子による予想外だらけの弱小国家運営譚、開幕!
感想・レビュー
著者さんは初読みになります。面白かったです。
タイトル的にもっとコメディ系なのかなって思っていたけど、割と戦争メインなのが良かった。
何よりこういう系の題材は、世界観説明に割と頁数を割くイメージが強いのですが、それを物の見事、あっさりとしかも最低限簡潔に伝え、物語を構成していく。
凄いというか、今風とも言える。
主人公は楽観的な感じかと思えば、指揮では意外と謙虚な姿勢が抜け目ないというか、それも含めて好感が持てました。
ただ個人的に一点、二ニムとの恋愛要素が少し邪魔だ。
あってもいいけどもっと過程が欲しい所。
個人的に続編を読むのかは、迷いどころですね。
ただ、良いテンポ感のあるラノベであることは間違いないです。