
あらすじ
まず小説を書き、さらに、プロの小説家として持続するためには?
激しく揺れ動く出版業界。コンテンツ生産者は、どうすべきか。人気作家によるホンネの仕事論!
説家になるためにはどうすれば良いのか? 小説家としてデビューするだけでなく、作品を書き続けていくためには、何が必要なのだろうか? プロの作家になるための心得とは?
デビュー以来、人気作家として活躍している著者が、小説を書くということ、さらには創作をビジネスとして成立させることについて、自らの体験を踏まえつつ、わかりやすく論じる。
(集英社より)
感想・レビュー
メフィスト賞を受賞しデビューを果たした工学博士である森博嗣さんの創作読本。
小説家というのは「仕事」という境界線が非常に曖昧な職業です。
だけど森さんの創作思想はかなり特殊というか、今どきとも言えます。いや逆に商業小説をちゃんとビジネスと捉えている部分は誰よりも正常なのかもしれません。
編集者的な目線とも言えるような感じもしましたね。
出始めに「もしあなたが小説家になりたかったら、小説など読むな」という一文。もうこれだけで既に掴みには成功しています。
まあどこまでが真実なのかは分かりませんが、作品にもその著作っぽさがあって、締め切りのくだりの話は笑えました。
そういった何の業界にもある、昔から残っている謎の風習をぶった斬る感じも楽しめました。
金の為に小説を書く。仕事と趣味の切り分ける。また一人、面白い作家像が知れて良かったです。
とても興味深く読めました。