舞姫・うたかたの記【あらすじネタバレ感想】森鷗外の文壇デビュー作など五編が収録

あらすじ

激しくも悲しい恋の顛末を描いた名作が、文字の読みやすい改版で登場!

エリート官僚の太田豊太郎は、留学先で孤独に苦しむ中、美貌の舞姫エリスと恋に落ちた。世紀末のベルリンを舞台に繰り広げられる激しくも悲しい青春を描いた「舞姫」など5編を収録。文字が読みやすい改版。

(KADOKAWAより)

感想・レビュー

「うたかたの記」「ふた夜」「舞姫」「文づかい」「普請中」の五篇が収録。

森鷗外は初読みになります。

ドイツ三部作が文語体で書かれているので、読むのは中々に苦労しましたが、読み終えてから解説やあらすじを挟み、何とか少し理解出来たくらいでしょうか。

舞姫はまだ拾える部分が多くて助かりました。救われない結末も良き。

他にも普請中は口語体だったのですらすら読め、短い中で描れる儚さを感じました。

「ここは日本だ」という何気ない会話の面白さもありました。

もし機会があれば現代語訳版でもう一度読んでみたいですね。

調べたところ『舞姫』は森鴎外の小説としてはデビュー作なんですね。その後『うたかたの記』などを上梓し、文壇に名を馳せていったと。

森鴎外はそもそも陸軍軍医で、大変忙しい方だったらしく、作家としての年齢も遅め。

デビューしてからも執筆時間を捻出するのにかなり苦労したとかで、晩年にかけていくにつれて溜まった創作魂が爆発し、作品数が増加していった傾向にあるとか。

紹介した本

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