
あらすじ
「しあわせ」に迷ったら 何度も、何度でも読みかえそう
漁に出たまま不在がちの父と病がちな母を持つジョバンニは、暮らしを支えるため、学校が終わると働きに出ていた。そんな彼にカムパネルラだけが優しかった。ある夜二人は、銀河鉄道に乗り幻想の旅に出た――。
(KADOKAWAより)
感想・レビュー
賢治文学読了。
「おきなぐさ」「双子の星」「貝の火」「よだかの星」「四又の百合」「ひかりの素足」「十力の金剛石」「銀河鉄道の夜」が収録されています。
8本の小説を読んで、宮沢賢治という人物にとても興味が湧きました。
浅いですが、ちらちらと調べてなる程と作品と過ごしてきた背景がにじみでるように感じました。
生前は無名の物書きというのが驚きです。
どの作品にも全体的に宗教色が濃かった印象。それが独特の世界観を生み出す。
最後の銀河鉄道の夜とひかりの素足はイメージが似ています。
個人的には「ひかりの素足」が好みですね。
そして一番のお気に入りは「貝の火」でしょうか。黒い童話なのですが、何度も最後の父の言葉の意味を考えさせられる良い作品でした。