面白ければなんでもあり 発行累計6000万部-とある編集の仕事目録【感想レビュー】カリスマ編集者・三木一馬氏の自伝エッセイ

あらすじ

面白ければなんでもあり――電撃文庫の大ヒット作品、その創作術や秘密に迫ります。「面白いとは?」「なぜ作品はヒットする?」「多忙な仕事をどうこなす?」。業界注目の編集者が、その全てを初めて明かします。

(KADOKAWAより)

感想・レビュー

とある、シャナ、SAO、魔法科、俺妹などその他あらゆるラノベ作品を手掛けてきた編集者・三木一馬氏の編集本。

また近年では独立して色々と何かをしている挑戦者というイメージがありますね。

エネルギッシュな編集者視点から作家のエピソード、創作への姿勢などを自身のエッセイと、とても興味深く読めました。

基本的に表に出てこない編集者が殆どで、その中でも三木さんは割と表に出てくる編集者です。

まぁ日々創作者と創作物とどう向き合っているか、それは人それぞれですが。

全力で仕事をこなす者もいれば、ほどほどに頑張る者、もちろん手を抜く者もいる。

それは創作者にもあてはまる。

作家と違って編集者はサラリーマンだ。一定の給料が出る者と出ない者。

この違いが創作において一定の矛盾を生むのは間違いないが、その2つが手を組んで何かをする。作家は基本的に原稿に書くだけだが(現代は色々と作家もする時代らしい)編集者は色々な業界の中間に挟まれます。

また編集者というのも中間管理職というか特殊な仕事だなと思います。

編集部が売りたい本と創作者が書きたい本が一致するのは案外奇跡に近いのだと思う。それが芸術的普遍性なのかしら。

何の為に編集部があるのか。とても勉強になりましたし、ギリギリのラインで業界のバランスというのは保たれているのだなと。

さて、未来の出版はどういう方向に進んで行くのかしら。

紹介した本

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