あらすじ(上巻)
福澤克雄監督が手掛けた話題沸騰のドラマの
原作オリジナルストーリーを完全ノベライズ!
「いいか。どんな手を使ってもいい。一か月以内に九千万ドルを取り返せ」
大手商社勤めの乃木憂助は、ある日勃発した誤送金事件解決のため、中央アジアの小国、バルカ共和国に向かう。
己の全てを掛けて大金を追ううちに見えてきたのは、世界中で暗躍する秘密組織の影だった。
「お前は世界中を巻き込む大きな渦に入り込んだ」(扶桑社より)
遂に、冒険が始まる──。
感想・レビュー(上巻)
普段は小説と海外映画がばかり観る人間なのですが、久しぶりに日本のドラマに夢中です。
たしか半年前くらい?にTBSのYouTubeで、堺雅人が日曜劇場に帰ってくるという予告だけみて、これは一話だけでも観てみたいなぁと思っていました。
弟が昔から堺雅人さんが大好きで、よくマニアックな映画も勧められていましたから、そんな経緯もあって「堺雅人がまた主役やるって!」って興奮気味にLINEしたのを覚えていますが、
その時はまだ半年以上も前だったので、どんなドラマか説明できず、結局始まる瞬間まで隠されたままでした(ちなみに私は堺雅人さんの映画は数本しかみたことがありません、笑)
この徹底的に秘密を貫き通す、これが流行りのスラムダンク戦法らしいですね。笑
個人的には、次は誰の小説を原作にするのかなぁ、なんて楽しみにしていたのですが、まさかオリジナルドラマで、しかもこんなに物語が面白いとは……本当に驚きました。
役者さんのメンツも演技も勿論ですが、制作側の気合いも半端ないですよね。劇伴もすごい良い。
池井戸さんの『半沢直樹』もすごい好きでしたが、VIVANTは本当に一秒たりとも目がはなせない展開がずっと続くので、スマホいじれないのがある意味小説みたいです。笑
そしてさっそくノベライズが出るとのことで、Amazonで予約。日々溜まっていく積読本を押しのけて、ようやく読了しました。
本書は第1話から第5話までが収録されていました。(現在、第8話が放送中:2023年9月6日です)
ノベライズですので、小説のように人物描写はほとんどありませんでした。
脚本に、状況説明だけが足されたような内容ではあったのですが、まぁドラマありきで読む方がほとんどだと思いますので、脳内補正でなんとかなるかと。
復習がてら改めて自分の読みやすい活字でこの物語を読むと、様々なことにも気付かされますね。
例えば、主人公「乃木憂助」のもうひとりの人格である『F』ってドラマだと何も気にならなかったのですが、活字で読むとそもそもどうして『F』なんだろう、とか。
あと意外とご都合的な展開もあるんだぁと、まぁ面白さが勝つのでこれは全然許容範囲内ですが、笑
ドラマでは、役者さんの目線や仕草などの伏線回収もこの作品の魅力なのですが、あれはこういう意味だったのかと、活字なら理解しやすく、読めて良かったかなと思います。
まだ明かされていませんが、テントの本当の目的や、結局のところドラムってエージェントって情報だけですけど、何者なんですかね。
ジャミーンもまだ何かありそうですし、薫の正体も何かあるんですかね。
早く知りたいですし、本当に毎話面白いので、終わって欲しくない反面、このスピード感で蛇足なく駆け抜けて欲しいなぁとも思いますから、嬉しい悩みです。笑
そして第9話の放送前に緊急特番もあるらしいですし、最終話まで楽しみに待ちたいと思います。
というか扶桑社ってフジテレビ系の出版社なんですよね。
TBSドラマだからそういうの関係ないのかしら。そもそもTBS系の出版社がないのか。毎日出版?とか…よく分からないのでまぁいいや、終わります。笑
下巻もおそらく買うと思いますので、この記事に追加してまた感想を書きたいと思います。
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「美しき我が国を汚す者は、何人たりとも許さない」
社会現象ともなったTBSドラマの原作台本をオリジナル小説化!
乃木憂助は、野崎たち公安を利用しながら
日本を最終標的にしているというテロ組織『テント』を追っていた。
その途中で、『テント』の指導者が誰なのか、その正体に気づいてしまう。
葛藤を抱えたまま、『別班』はついに標準を定めた。
それぞれの正義が交差し、事態は思わぬ結末を迎える。
最後に選ぶのは──。(扶桑社より)
「ようやく……罪を償う時が来た」
【特別収録】
福澤克雄監督、『VIVANT』を語る。
感想・レビュー(下巻)
ドラマの方も最終回を終え、下巻もようやく読了。
下巻では第6話から第10話までが収録されていました。
まだドラマも終了して間もないので、脳内映像が鮮明で、数時間で読み終えてしまいました。
本当に後半はあっという間に駆け抜けていきましたね。
前半で乃木の正体が『別班』だと判明し、後半からは主に『テント』に舞台を移していきます。
後半は乃木と黒須がテントに捕まっているので、前半のような派手なアクション展開は少く、人情味のある展開に切り替わっていったかなと。
最終回の終盤でまた大きな動きがありましたが、やれるならもっと公安部分を叩いて欲しかったかなとも思いました。せっかく野崎もいますしね。
ただノゴーン・ベキの過去は、すごく見応えがありました。ノコル、バトラカ、ピヨ、アディエルなどの回収などもありましたね。
最後のベキに全員が頭を下げるシーンは、本当に良かったです。役所広司さんの存在感が出せる技というか、映像でしか味わえないものだったかと。
ノベライズ版は情景描写や心理描写がほぼない脚本みたいなものなので、そこらは少し仕方ないですかね。
ほぼドラマの内容と同じなので、特にノベライズだからどうというのは感じはなかったですが、公安の新庄が「テント」のモニターだということが最後の最後で判明したりしました。
「いや、お前モニターなんかぁい!」という。笑
まだ「Fの意味」「薫、ドラムの正体」「ジャミーン」「別班員の過去や組織」など、他にもまだありそうですが、そこまで明かされませんでしたね。
巻末には原作・監督の福澤克雄さんのインタビューがあって、それは楽しく読ませてもらいました。
まだ監督の中で続編の構想があるらしいですね。噂では3部作と聞きましたが、いつかその先が見れるのだったらとても楽しみですね。
たしかに終わり方もまだ続きそうでしたし、乃木の能力を考えたらベキたちが生きてる可能性すら疑ってしまうような…笑
また続編が決まった時とかに復習がてらに読むのもいいかもしれませんね。
では今回はここまで、お読みいただきありがとうございました。
久しぶりに毎週ドラマを待つ生活を味わえて、本当に楽しかったです。