あらすじ
ロンドン郊外の街角で、ある晩、額に稲妻形の傷を持つ赤ん坊が、一軒の家の前にそっと置かれる。
その子、ハリー・ポッターは、俗物のおじ、おばに育てられ、同い年のいとこにいじめられながら、何も知らずに11歳の誕生日を迎える。
突然、ハリーに手紙が届く。それはホグワーツ魔法魔術学校への入学許可証だった!
キングズ・クロス駅の9と3/4番線から汽車に乗り、ハリーは未知の世界へ旅立つ。
(静山社より)
感想・レビュー
小、中学生の頃、私は夢中になってハリーポッターを読んだ。気づけば全巻読んでいた。
今よりも純粋さを持った当時の私にとって、このファンタジー世界はとても魅力的だった。
休み時間の隙間に読み、家のベッドで眠るまで夢中になって読んだ。授業中は常にハリーポッターの続きが気になって仕方なかった。
ちょうど日本で公開された映画も全盛期で、新作が出れば毎回映画館にも行った。
今思えば本や映画館に行くお金を与えてくれた両親に感謝したい。
たぶん生まれる時代が違えば、私は「指輪物語」にハマっていたのかもしれない。
ということで、そんな「ハリーポッター・シリーズ」は私にとって、小説を読むきっかけになった原点的作品なのですが、いつか大人になったらちゃんと読み直してみたいと思っていました。
ただシリーズ全巻となると長いので(どうしてあの頃は、長いとも何も感じなかったのか、不思議なのですが、笑)とりあえず記念すべき第一巻の「賢者の石」だけでもいいから読んでみようと重い腰を上げました。
まず読み終えた所感としては、児童文学としても純粋なファンタジーとしても面白いんですけど、それよりも「懐かしい!」と、何度も唸りながら読んでいました。笑
結末を知っているので、気持ち二週目みたいな読み方にはなってしまいますが、時が経ったせいか意外に細かい部分など忘れているシーンもありました。
読んでいるとハリーたちの映像が脳に蘇ってきて、大変でした。ついでに青春時代の懐かしい記憶も蘇ってきて、それはそれで複雑な気持ちにもなりましたが(ナニガアッタ)
では軽く振り返っていきます。
物語は魔法を知らないハリーが、ダーズリー家での日々を送っているところからはじまります。
当時はハリーがとても可愛そうだなぁ、というくらいにしか認識してなかったと思うのですが、今読むと結構ハリーが虐待されていてびっくりしました。
まぁそれでも最後には駅のホームに迎えに来たりするので、よく分かりませんが、個人的にはもうホグワーツに残った方がよくないかと思いつつも、魔法を覚えたハリーなら大丈夫でしょう。
それからハリーにホグワーツの招待状が届き、ハグリッドとダイアゴン横丁に行き、杖選びやグリンゴッツ銀行などがあります。
この辺りのマグル(現実世界)から魔法世界に入っていく過程は、やっぱりワクワクしますよね。
その後、9と3/4番線からロンとハーマイオニーと出会い、入学、組分け帽子までとても懐かしい。
こんな学校があればなぁと、当時は本気で思っていたかもしれません。笑
クィディッチでハリーはシーカーに選ばれたり、箒のニンバス2000とか出てきてこれ欲しかったなぁとか、透明マントとかもそうですけど。笑
子供たちの夢ですよね。
ノルウェー・リッジバッグのドラゴンから賢者の石まで長いですが、構成の起伏もそれなりにしっかり作られていました。
一応、児童文学ですので、友情だったり、愛情だったり、勇気だったりも描かれているので、子どもたちも楽しめるかなと。
ハーマイオニーとネビルは相変わらず可愛いらしいし、マルフォイも昔は憎い奴にしか思えなかったけど、今は子供らしいなぁとも感じました。
ただ寮の点数制度がかなりユルユルで、エンタメ感満載だったり、当時は何も思わなかった細かい部分もに気づけたりできるのもそれはそれで楽しめたかなと。
大人たちの楽しみ方としては、やはりスネイプの動きだったり、ダンブルドアやマクゴナガルなど、大人たちの動き方に注目してみるとより楽しめるのかもしれませんね。
実際私も、昔読んだ時はハリーたちにばかり目を向けていたと思いますが、今回改めて読んでみたら、スネイプやヴォルデモートなどの動きがとても気になりましたね。
その他にも当時のJ.K.ローリングが、離婚し、幼い子供を抱えながら貧しい日々を過ごし、社会的にも厳しい状況の中、国から生活保護を貰い、どんな思いでこの物語とハリーたちを綴ったのかなど、気になる部分が歳を重ねて変化したと思います。
そしてそれに答えるように、訳者あとがきに書かれていて、そちらもとても興味深い内容でした。
子供の頃は確実に飛ばしていたと思いますが。笑
まぁそれでも小説家として、最も富を稼ぐのですから、英語圏の作家は本当に夢がある世界なんだなぁと、私もジジィになったものだ。笑
家に全巻残っているので、二巻以降も積読と相談しながらゆっくりと楽しんでいければなと思います。
それでは今日はここまで。
最後に、むかし私が鉛筆を杖代わりにして、何度も練習した呪文を唱えてみたいと思います。
『ウィンガ〜ディアム・レヴィオ〜サ!』
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ありがとうございました! また会いましょう。笑
翻訳は松岡佑子さんでした。
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