月の影 影の海 (上・下) 十二国記 1【あらすじネタバレ感想】絶望の中で少女は剣を振り続ける

あらすじ(上巻)

「お捜し申し上げました」──女子高生の陽子の許に、ケイキと名乗る男が現れ、跪く。

そして海を潜り抜け、地図にない異界へと連れ去った。男とはぐれ一人彷徨(さまよ)う陽子は、出会う者に裏切られ、異形(いぎょう)の獣には襲われる。

なぜ異邦(ここ)へ来たのか、戦わねばならないのか。怒濤(どとう)のごとく押し寄せる苦難を前に、故国へ帰還を誓う少女の「生」への執着が迸(ほとばし)る。

シリーズ本編となる衝撃の第一作。

(新潮社より)

感想・レビュー(上巻)

小野不由美さんは初読みになります。

想定していたより遥かに面白かったです。

かなり古い作品の人気シリーズでしたが、今で言う異世界転生の走りといっても過言ではない。

電子がないからAmazonで新刊探して、ようやく読了。

普通すぎる女子高生、陽子がある日突如として異界に連れていかれ、徹底的にまで追い詰められる。

土地も知らない、容姿は変わり、わけも分からず狙われる。

さらに二度も裏切られ(一人は日本人)善を見抜く事すらやめ、血と泥に塗れながら、絶望しながらも、剣を握り続ける、この過程は本当に凄まじかったです。

そして何もかも出し切って上巻終わり。

次がとても気になります。


あらすじ

「わたしは、必ず、生きて帰る」──流れ着いた巧国(こうこく)で、容赦なく襲い来る妖魔を相手に、戦い続ける陽子。

度重なる裏切りで傷ついた心を救ったのは、〈半獣〉楽俊(らくしゅん)との出会いだった。

陽子が故国へ戻る手掛かりを求めて、雁国(えんこく)の王を訪ねた二人に、過酷な運命を担う真相が明かされる。全ては、途轍(とてつ)もない「決断」への幕開けに過ぎなかった!

(新潮社より)

感想・レビュー(下巻)

本当に面白かったです。

上巻で異世界に連れてこられた陽子が、可哀想なくらい追い詰められ、ただ絶望の中で剣を握り続けた。

その結果、楽俊というネズミに出会い、友を得て、王になる。

これだけ書くとぶっ飛んでいますが、上巻の絶望に張り巡らせされた伏線回収量が半端ではなかったです。

陽子が異世界に連れてこられた理由から、細かい描写、仕草等大半に意味があり、久しぶりにファンタジー世界感が素晴らしい作品に出逢えました。

何と言っても王と麒麟のシステムが凄く良い。読んでてワクワクする。

これは人気が高い理由も納得です。

いつかまたシリーズとして本気で追いかけてみたい作品でした。

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