
あらすじ
今日も一面霧が立ちこめて。ときに龍神が天翔るという伝説がある九界湖の畔で、むっさいい感じで営業している九界湖ホテル。
支配人新町、フロント美女あっちゃん、怪しい関西弁の雑用係スカ爺が凄絶なゆるさで客を出迎える。真心を込めて。
そこへ稀代の雨女や超美人の女子大生、ついには鳥取砂丘に消えたはずの伝説の芸人横山ルンバも現れて―。
文学なのか、喜劇なのか。笑劇の超恋愛小説。
(新潮社より)
感想・レビュー
町田康さんははじめて読みます。
本当は著者の芥川賞を受賞した「きれぎれ」の方を先に読みたかったんですけど、たまたま今回はこっちで。
ということでまず読んだ所感としては、吉本新喜劇のような、笑劇コントがまぁ程々に楽しめる?感じでしょうか。
?をつけたのは、おそらくこの作品は、笑いの素養がある程度備わっている人じゃないと、理解しにくいような気がしたからです。
正直ワタシ的には、そこまで評価は高くはありません。すいません。笑
それでも最後までは全然読めたので、不思議な作品でもあったかなと思います。
さて、物語は湖の畔にあるホテルが舞台。
そこで主人公を含め、変なスタッフ、変なお客様がやってきて・・・という感じで話が動いていきます。
ちょっぴり恋愛があるようなないような、話もあってないような、まさに喜劇。
道中意味のわからない単語の羅列や、独特な表現なんかもあり、この辺が評価がわかれそうですが、私はユーモアだと思って受け止めましたよ。笑
少しだけ風刺的な表現も入っていたり、その辺は読ませる、そしてまた逸れる、みたいな展開で最後まで走っていくので、このアンバランスさを楽しんでいく。
帯に「アホだらけ」という言葉が書いてあったんですが、その通りでどいつもこいつもアホだらけが出てくるんですが、本作を読むコツはリラックスしながら、息を抜くように読むのがベストでしょうか。
あらすじを読んで頂ければわかるのですが、内容がどうとか特に語る要素もないので、笑)まぁ本作は読んでいただいて、是非とも各々の評価や楽しみを見出して頂ければと思います。
それでは今日はこの辺で、お疲れ様でした。