あらすじ
ハリー・ポッターは13歳の夏休み、恐ろしい監獄アズカバンから、凶悪犯が脱獄したというニュースを聞く。
新学期のホグワーツ魔法魔術学校では、脱獄犯を追う吸魂鬼(ディメンター)たちがうろつく。ハグリッドのペットが、ドラコにけがをさせ大問題に。ハーマイオニーの猫は、ロンのネズミをつけねらい、おかげで二人は大げんか。
ハリーにつきまとう死神犬(グリム)の影。凶悪犯はハリーの命をねらっている!?
(静山社より)
感想・レビュー
皆さまごきげんよう。管理人の彗星です。
さて、ハリー・ポッターシリーズも第3弾!ホグワーツ3年生編開幕!ということで、さっそく読んでみました。
分厚い、とにかく分厚い!次の炎のゴブレットとか、1000頁超えるんじゃないか?笑)
これからもっと長くなっていくんだろうなぁ…笑
ですが面白い、どんどん面白くなってきている!!
子供の頃に読んでいたときもそれなりに楽しでいたとは思うのですが、今回の終盤なんかも「あれ、ハリー・ポッターってこんなに面白かったっかな?」と感じるくらい夢中になって読めたかなと思います。
ここでいう面白さっていうのは、小説的に面白いかということなんですよね。
明らかに伏線回収の頻度や物語のレベルも高くなってきているというのもあります(一応児童小説なので、この辺りの評価は正しいかどうかは問いませんが)。
さらにハリーたちも成長し、大人たちの出番も多くなることもあってか、話全体にも緊張感のある引き締まった展開が増えてきているんですよね。
終盤の畳み掛けもすごい面白いですし、魔法もバンバン撃ち合うようになってきましたしね。
それに加えて、この世界観ですから、改めてすごい作品なんだなぁと。
個人的には、学生時代に読んでいた時の記憶が曖昧になってきたのもあってか、謎や仕掛けも部分的に忘れていたりしていたので、かなり新鮮に読めたかなと思います。
まぁ今回の物語をざっとまとめるとこんな感じ↓
- ハリーたちが3年生に
- 吸魂鬼(ディメンター)の登場
- クィディッチ優勝戦・炎の雷(ファイアボルト)
- ビッバーグとハグリッド
- 忍びの地図と逆転時計(タイムターナー)
- スキャパーズとクルックシャンクス
- 守護霊とハリー
- シリウス・ブラックの真実
- ルーピン先生
いつのもようにダーズリー家からハリーの生活がはじまりますが、年々少しずつ展開が変化してきましたね。
最後はハリーが家を逃げ出すような展開になってしまいましたが、夏休み前になるとちゃんとキングス・クロス駅に迎えに来ているダーズリー叔父さんもある意味可愛いというか……笑
今回から3年生はホグズミードにも行けるようになり、そうなってくるとあの「バタービール」も登場しますから、子どもの頃、すごい飲みたかったなぁ。
相変わらずマルフォイとスネイプは似たようなネタ枠は維持しつつも、ハリー・ロンとハーマイオニーがすれ違い喧嘩が起きたりとしましたが
まぁまぁ、今回は何を言っても「シリウス・ブラック」これにつきますよね。
彼の登場により、【ハリーの父親・ジェームズ・ポッター】の過去も明かされていきます。
そうなると必然的にスネイプやルーピン、ペティグリュー、シリウスなどの同級生物語も部分的に出てきます。
何よりそれが必ず最後に「ヴォルデモート卿」に繋がるようにこの世界観はなっているので、非常によく出来ているなぁと。
スキャパーズも第1巻から登場していますし、第2巻でもうシリウス・ブラックの名前は出ていました。
他にも様々な仕掛けが各巻に施されつつも、純粋なハリーたちの少年期時代の物語もあるので、本当にこの辺りのバランス感覚は読んでいて感心しますね。
もうお馴染みの「透明マント」や今回新たに登場した「忍びの地図」などの魔法アイテムや、
マクゴナガル先生を筆頭に「動物もどき(アニメーガス)」の設定もこの巻で公開されるなど、シリーズとしての世界観が強みになってきています。
そして皆さん大好き
「エクスペクト・パトローナム!!」
が解禁されました!
良質な守護霊(パトローナス)を生み出すには、幸福な思い出が必要で、ハリーは父親・ジェームズ・ポッターと同じ牡鹿の守護霊を生み出すことに最後の最後で成功しました。
この辺の「愛」設定は、著者のローリングさんの思いなんかもあるかもしれませんね。
これが後に重要な魔法になってきますから、吸魂鬼(ディメンター)にも唯一有効な魔法ですしね。
今回もまた激しい展開が最後に待ち受けていましたが、最後にブラックがファイアボルトの箒をプレゼントしたことが判明した時に、13年分だ的なことを言った時にふと、そうかハリーたちまだ13歳なんだなと。笑
いよいよ次巻でハリーたちは、4年生になり、少年期から青年期へと変化していくような流れになっていくでしょう。
個人的には、物語的なレベルも相まって青年期編の方が好きですが、映画を見ていてもこの1〜3生編のホグワーツの雰囲気がとても良いんですよね。海外の児童小説っぽいし。笑
そしてチョウ・チャンも今巻で初登場しましたし、最後が分かっているだけに、ハーマイオニーとロンも確かにこの頃から結びつけ的な部分はあるにはあったかな。
子供のときは、自然にハーマイオニーとハリーが結婚するのかなとか思ってたかもしれませんが。笑
それにしても今巻のハーマイオニーは、逆転時計を使って授業科目を増やしたり、マルフォイをぶん殴ったり、トレローニー先生の占い授業をブチキレて退場し、ハリーの透明マントを勇敢に取りに行ったりと、いつにもましてクレイジーだったなぁ。笑
他にもスネイプ先生のブチギレ具合や立ち回り、最後は魔法で浮かされながらあちこちぶつけられながら運ばれているスネイプなど、作中での扱いもニヤニヤしながら読めたし、やっぱりアズカバンの囚人も面白かったなぁ。
というかんじでね、今日はこの辺りで終わろうかなと思います。
今巻も引き続き、翻訳は松岡佑子さんでした。
それではまた次回「炎のゴブレット」でお会いしましょう。さようなら〜。
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