あらすじ
放課後の教室、みんなが見守るなか、二人の男子が実弾の入った銃で死ぬまで交互に撃ちあう「決闘」。それを取り仕切る百瀬くんとは何者なのか? 新しい〈戦争文学〉の誕生! 文藝賞受賞作。
(河出書房新社より)
感想・レビュー
第50回文藝賞受賞作
著者さんのデビュー作です。
最後まで会話文の「」が無く、改行も殆どない。句読点もある時とない時があり、平仮名を多用し、あとなんだろう、とにもかくにも言葉を全部吐き出したような小説。それが240p程続く。
物語性はないようであって無い。けど決して理解不能ではなく、現実的世界を描いていて、毎日読んでいても案外心地よいと思えました。
ただ一つ言える事は、商業じゃ絶対に売れない。
だがこの作品を見出して、受賞までのしあげた編集部及び下読みさんはかなり優秀だと感じる。
文学の歴史にこの一冊が残るのは、前進になるか?
この創造性。逆に世界泥棒が売れる時代が来れば、確実に文学の、小説の歴史が変わる。
未来の白樺派は言い過ぎか。