あらすじ
巨匠の代表作にして、芥川賞受賞作
史実に残らない小倉在住時代の森鴎外の足跡を、歳月をかけひたむきに調査する田上とその母の苦難。芥川賞受賞の表題作の他、「父系の指」「菊枕」「笛壺」「石の骨」「断碑」の、代表作計6編を収録。
(KADOKAWAより)
感想・レビュー
第28回芥川賞受賞作
「或る小倉日記伝」他五編が収録。
松本清張氏初読みになります。
森鴎外を辿る話から始まって、全作品に共通することは、暗めで決して創作のような救いはないけれど、的確に人生を書いていて、確かな文章力とでも言いいますか。
心地よい文章も相まってか、楽しい読書の時間だった。
これが松本清張病と呼ばれるのちのミステリ界に及ぼす力量なんでしょうか。
それもあってかこの作品が特に良いというより「父系の指」「菊枕」「石の骨」「断碑」全てが其々良かった。
松本清張はドラマとかでよく見かける名前なので勝手に推理作家のイメージが強かったけど、文学から通ってきた人なんだと知れて余計好意が持てましたね。
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