放課後【あらすじネタバレ感想】東野圭吾は江戸川乱歩賞から生まれた

あらすじ

校内の更衣室で生徒指導の教師が青酸中毒で死んでいた。先生を2人だけの旅行に誘う問題児、頭脳明晰の美少女・剣道部の主将、先生をナンパするアーチェリー部の主将――犯人候補は続々登場する。そして、運動会の仮装行列で第2の殺人が……。乱歩賞受賞の青春推理。

(講談社BOOK倶楽部より)

感想・レビュー

第三十一回江戸川乱歩賞受賞作

東野圭吾さんのデビュー作を読んでみました。

私が東野圭吾作品を初めて読んだのは、直木賞を受賞した代表作の一つとも言える「容疑者Xの献身」。

あれを読んだ時は脳に衝撃が走ったのは今でも覚えています。

さて、デビュー作の「放課後」には、そこまでの衝撃というのはありませんでした。

ですがこの当時から伏線回収をリーダビリティとして使う技術がふんだんに盛り込まれていて、面白く読み進めることができました。

デビュー前の新人なら確かにこれだけでも、かなりの力量なのですが、やはり江戸川乱歩賞となるとそれだけでは終われない。

終盤には何重ものミスリードが発揮されて、東野圭吾さんらしく終わっていく。

すこしエンタメが過ぎる部分も多少は感じましたが、本格として読めたのではないかと感じています。

アーチェリーなど、後の東野さんの作品にも時々出てくるアイテムもありましたが、学生が舞台っていうのは東野圭吾作品では珍しい方なのではないでしょうか。

作家さんのデビュー作は、ずっと残っていく顔のような作品なので、是非とも読みたい方は一度通読してみることをおすすめします。

では今日はこれまで。さようなら。

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